コメモ。

日記。メモ。備忘録。

「LUMIX DMC-TX1」VS「STYLUS 1s」 - 取材用ベストコンデジを探す旅

取材では対象やカバンの大きさに応じて複数のカメラを使い分けています。

中でも最小のカメラとして愛用しているのがオリンパス「STYLUS 1」で、以前にレビューした通り、かなり気に入っています。

cafewriter.hatenablog.com
※実際持っているのは前モデルのSTYLUS 1ですが、性能はSTYLUS 1sとほぼ同じです。

取材用としてはかなり完璧に近いコンデジですが、不満がないわけではなくて、あとちょっとがんばってほしいところもあります。

  • 広角が24mmになってほしい
  • もう少しだけコンパクトだと嬉しい
  • USB充電できると嬉しい
  • 動画の性能が上がると嬉しい

要望としてはこんな感じ。まぁなくても十分なんですけどね。

で、後継機の噂もなく、このままSTYLUS 1sは消滅するのかなぁと思っていたら、パナソニックから出ましたよ!

これ。LUMIX DMC-TX1です。

1型センサーと25-250mmのレンズを搭載しながら薄型のコンパクトボディを実現していて、STYLUS 1sよりもコンパクトボディ。しかもUSB充電も可能。動画も申し分なし。

なんと、STYLUS 1sに感じていた不満をほぼ解消してきたのです!

しかし、気になるところもあります。

まずレンズのF値が2.8-5.9と暗いこと。STYLUS 1sは通し2.8なので、暗所の望遠側ではかなりの差が出ます。

TX1は1/1.7型のSTYLUS 1sよりもセンサーサイズが大きいので、これを高感度性能でカバーすることになるわけですが、2段分もの差を果たして解消できるのかどうか。何しろ、STYLUS 1sがISO1600のとき、TX1はISO6400ですからね……。何となくですが、1型センサーと1/1.7型センサーの高感度性能差は1段くらいかなと思っているので、そうなると暗所望遠でTX1は不利ということになります。

それから最大の差は価格。

発売したてのTX1は8万円くらいしますが、STYLUS 1sは価格がこなれまくっていて、4万円くらいです。なんと半額! 僕は買い替えなのであまり関係ないですが、これからどちらかを買う人には大きな違いですよね。

ただ、それ以外はさすがにTX1の方が上なので、迷うんですよね。

取材カメラとして重要な性能をちょっと比較してみると、

TX1 STYLUS 1s
画素数 2010万画素 1200万画素
センサー 1型 1/1.7型
レンズ(35mm換算) 25〜250mm F2.8 - 5.9 28~300mm F2.8
マクロ 5cm(W端)/70cm(T端) 5cm~60cm(ズーム位置換算約42mmに固定)
サイズ 110.5 x 64.5 x 44.3mm(突起部を除く) 116.2×87×56.5mm(突起部を除く)
重量 約310g 約402g
バッテリー 約300枚 約450枚
USB充電 対応 非対応
動画 フルHD 60p:1920x1080(約28Mbps)&4K動画 フルHD 30p:1920×1080(29.97fps)20Mbps
可動液晶 なし 上下チルト

……ね、一長一短なんですよね。

やはり新しい分、TX1はスペックが高いですし、明るい場所での画質はおそらくSTYLUS 1sより上でしょうね。

しかし取材ではかなり暗いのにストロボが使えないときも多いので、ISO感度が上がらないようレンズの明るさはけっこう重要なのです。

バッテリーはSTYLUS 1sの方がもつのですが、TX1も少なくはないですし、USB充電に対応しているので、モバイルバッテリーを持ち歩くならむしろTX1の方がもつでしょう。

何よりこのコンパクトさ、特に薄さは魅力的です。STYLUS 1sはとてもポケットに入る大きさではないですが、TX1ならギリギリ入るかもしれません。取材では一定の画質を保った上でなるべくコンパクト&軽量な方がいいので、薄いレンズの恩恵はかなり大きいです。

しかし、暗い。

取材ではF5.6だとISO6400になるくらいしか光のない場所もざらなので、F5.9はなかなか冒険です。

かといってズーム倍率を減らして別のカメラを選ぶわけにもいきません。10倍ズームはこの仕事ではほぼ必須です。

うーん。難しい。

現状だと僕はすでにSTYLUS 1sを使っていることもあり、買い換えるまではいかないのですが、今から選ぶならこの差額分をどう考えるかですね。

ちなみにSTYLUS 1sは生産終了という情報もあるので、ますます迷うところです。