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【レビュー】オリンパス「STYLUS 1」を取材で使ってみた【満足度85/100】

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オリンパスのSTYLUS 1(スタイラス 1)を使い始めてしばらく経ったので、使い勝手などをレビューします。現在は、後継機となるSTYLUS 1sが発売になっていますが、機能的にはほとんど同じなので、むしろ安くなっている前モデルの方がお買い得です。

 

そもそもなぜ買ったのか?

一番の理由は仕事で使うためです。取材では望遠を要求されることが多く、なおかつレンズ交換する時間もないため、一眼レフであってもズームレンズをつけっぱなしで使うことがほとんどです(インタビューなどを除いたイベント取材など)。

これまでは、どうしても高感度が必要な場合はD800E、それ以外はOM-D E-M1という感じで使い分けていたのですが、E-M1も何だかんだでそれなりにかさばることから、さらに機動力を重視した取材カメラが1台あってもいいのでは……という理由でゲットしました。

前置きが長くなりましたが、その観点からレビューしていきます。

画質はセンサーサイズを考慮すると驚くほど良好

1/1.7インチという大きくも小さくもないセンサーを搭載しており、画質に関しては期待半分、不安半分といったところでしたが、蓋を開けてみると驚くほど良好でした。

同クラスの機種より突き抜けて綺麗というわけではなく、絶対的な画質はそこそこなのですが、薄型でコンパクトな28-300mm F2.8の高倍率ズーム機として考えるとびっくりするほど綺麗です。画像処理エンジンが新しいからか、絵作りに古さを感じることもありません。

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※個人的な好みでアス比は3:2にしています

画質は広角側から望遠側まで安定した描写を見せており、絞り開放からまったく破綻はありません。10倍以上の高倍率ズームレンズだと、どうしてもモヤっとした眠い写真になることが多いのですが、STYLUS 1はきちんと解像しています。見事です。

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たとえばこれは35mm換算300mm(望遠端)、F2.8(絞り開放)という厳しい条件で撮影した写真ですが、まったく問題なく使用できます。高倍率ズームにありがちな、ある程度絞らないと描写的に厳しいということもありません。

ただし、絞り開放だと若干パープルフリンジが発生するようです。少しだけ絞ってやると解消します。歪みも問題なく補正されています。

高感度はISO800程度までは特に問題なく使え、ISO1600くらいからノイズ量が明らかに増えます。ISO3200は緊急用といったところ。ただし、通し2.8のレンズなので、結局そこまで感度が上がらないことがほとんどです。

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ボケ量に関しては、さすがにセンサーサイズなり。これは35mm換算だと100mm F2.8ですが、実焦点距離だと21.2mmなので、まぁこんなもんです。

もちろん背景と被写体の距離を調整して撮影すればボケますが、あまり期待しすぎない方がいいと思います。取材ではボケは不要、むしろ被写界深度を確保したいので、ガンガン絞り開放から使えるのはありがたいです。

スーパーマクロが実用的

もうひとつ、意外にも良かったのがスーパーマクロ。通常時の最短撮影距離は広角端で10cm~、望遠端で80cm~となっていますが、スーパーマクロモードにすると、5cmまで寄ることが可能です。

1/1.7型センサーなら1cmまで寄りたいという人もいるかもしれませんが、そこまで近づかなくても5cmで十分ですし、レンズ交換なくマクロ撮影ができるのは利便性の点で非常に助かります。

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焦点距離が35mm換算で42mmに固定されるのも気が利いている部分。標準域で撮影できるのでパースがつきにくく、商品撮影などで威力を発揮します。さすがにマクロになるとボケも大きくなりますが、実焦点距離は9mm程度なので、そこまでボケすぎないのも嬉しいところ。

ただし、スーパーマクロはボタン一つで切り替えることができず、カスタムで割り当てることもできません(できたらすみません)。なので僕はいつもスーパーコンパネから切り替えているのですが、できればワンタッチで切り替えられるといいなぁと思います。

オートフォーカスは夜間でも爆速

オートフォーカスの速度は爆速です。やはりレンズが良いこともあるのだと思いますが、日中だと迷うことは一切なく、瞬時にピントが合います。暗所では若干のもたつきが見られますが、それでも十分なスピードです。普段GRの暗所AFの性能に泣かされているだけに、高倍率ズームでここまでいけるのか! と驚きました。

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※↑ピントが背景に抜けてしまっています。

ただし、後継機のSTYLUS 1sに搭載されたスモールAFターゲットがないので、たまにピントが奥に抜けることがあります。押さえておかないといけない場面では、念のため何度かフォーカスし直して撮影しておくと安心です。

EVFの見え方は数字以上に良好

STYLUS 1の電子ファインダーは144万ドットで、OM-D E-M5と同等……のはずですが、両方使った身からすると、実際にはSTYLUS 1の方が違和感が少ないように思います。

これはたぶん、キャッツアイコントロールのおかげでしょう。144万ドットは一世代前のスペックですが、実用面ではまったく問題ありません。

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取材では別に電子ファインダーはなくても問題ないのですが、日中で液晶が見えづらい現場なども多く、あったらあったで助かります。

その他の長所

長所は他にも色々あります。上級機と同じく2ダイヤル(片方はレンズのリング)を採用しているので、瞬時に設定を変えやすいこと。付属の自動開閉キャップはかっこ悪いけど、やはり便利であること。アクセサリシューが付いているので、外付けのアクセサリが使えること(取材なら小型のストロボがあると便利)。PENと同じバッテリーなので、駆動時間がコンデジとしてはかなり長いこと。

などなど。

唯一の不満点は、STYLUS 1に限ったことではないのですが、もとのアスペクト比が4:3なので、広角での横の画角が狭くなってしまうことでしょうか。広角端は28mmですが、たぶん3:2のセンサーでいうと30mmくらいにはなっているんじゃないかと思います。

取材ではけっこう広角を使うので、28mmは最低限として、できれば24mmがほしいところ。まぁでもそれなら横着せずにレンズ交換をしろってことですかね。それかワイコンを使うか。

 

STYLUS 1より画質の良いコンデジはたくさんありますし、STYLUS 1より望遠が撮れるコンデジもたくさんあるし、STYLUS 1より小さくて持ち運びしやすいレンズもたくさんあります。

しかし、この大きさで、この画質で、これだけの望遠が撮れるデジカメは他にはちょっと見当たりません。

まさにオールラウンダー。今後も仕事で使い倒していこうと思います。