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【レビュー】パナソニックのLUMIX「DMC-GF7」を購入。使用感や作例など

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パナソニックのデジカメLUMIX「DMC-GF7」を購入しました。量販店で買ったので、価格はポイント差し引き6万5000円程度。発売日から2ヶ月が経っており、初値8万円ということを考えるとまずまずかなと。

しかし、今回価格はどうでもよかったのです。購入した理由は自撮りできるカメラが急きょ必要になったからで、選択肢は多くはありませんでした。

以前、自撮りするならどのデジカメを買うべきかという記事を書いたのですが、まさかその記事を自分で参考にすることになるとは。

cafewriter.hatenablog.com

さて、自撮りが主目的だったわけですが、使ってみるとなかなか優秀なカメラだったので、作例と共にレビューしていきたいと思います。



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綺麗な物撮りはメーカーサイトや他のサイトにたくさん出ていますので、そちらをご覧ください。カラーはシルバー、ピンク、ブラウンの3色がありますが、迷わずピンクを選択。シルバーはいかにもクラシックカメラな色合いで嫌いではないのですが、すでに持っているカメラと色がかぶるので却下。ブラウンはなんかつやつやして深みがなく、好みではありませんでした。

ピンクはネットではあまり評判がよくないですが、ポップなトーンで悪くありません。差し色としてもぴったりですし、普段からファッションの一部として使えます。

キットはダブルズームキットのみで、エントリーモデルながら初値が8万円もするのは、これが原因。コンパクトな望遠ズームレンズが欲しい人には最高のキットではありますが、ダブルズームキット"のみ"というのが気に食わない。海外では普通にレンズキットもあるのに、日本ではなぜ出さないのでしょうか。

たぶん、初めて一眼を持つ女性向けにターゲットを絞っているからだと思われますが、レンズキットとボディのみの販売もしてほしかったです。

売り方への不満はありますが、カメラとしてはすばらしく優秀です。

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基本的な機能面は、GMシリーズを踏襲しています。軍艦部はモードダイヤルと電源スイッチ、シャッターボタン、ワンプッシュでオートに切り替えるボタン、Wi-Fi接続ボタンなどを搭載。

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大きさもGMよりも少し大きいだけで、まさに兄弟機といった感じ。違いとしては液晶モニタを自撮り用にチルトできるかどうかくらい。

作りは良好で安っぽさはありませんが、あまり頑丈というわけでもありません。値段なりです。GMの方が高級感はあるかも。ただ、一昔前のLUMIXのデザインに比べるとだいぶ良くなったと思います。重量は驚くほど軽量で、持ち運びはまったく苦になりません。軽いことは、何よりも重要な性能だと思います。

キットレンズはやはり軽量コンパクトで、この大きさで35mm換算24mmから撮れることはすばらしい。手ぶれ補正も思った以上に優秀で、よく利いてくれます。手持ちでも1/8秒くらいまでならブレずに撮ることができました。2〜3段の効果はあると実感。

ただし、レンズの外装はプラスチックであまり高級感はありません。ぱっと見はメタルっぽくて悪くないですけどね。

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液晶モニターをチルトするとこうなります。上に向かって180°開きますが、逆に下には開きません。かなり割り切った仕様ですが、どちらかといえばローアングルで撮ることが多いので、これで十分です。二軸チルトになるとチルト動作がワンテンポ遅くなりますし、機構も複雑になって厚みが増しそうなので。

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ただし、ストロボをポップアップすると微妙にかぶります。

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よく考えられているのは、モニターをチルトさせた奥の面に、すべての設定をリセットして初期状態に戻せるリセットボタンがあること。機械に苦手な人がぐちゃぐちゃと設定をいじってしまって戻せなくなったときなどは、ここを押せば一発で戻せるというわけ。なお、顔認識などで登録したデータは消去されません。よくできておる。本当にカメラ初心者向けなんだなぁ。

ちなみにストラップは今回も愛用のユリシーズから、クラシコを選択しました。

さて、パナソニックのカメラは何度か使ったことがありますが、今回GF7を使って感じのたのは、色や露出の正確さ、オートホワイトバランスが優秀になったということ。キットレンズも、この大きさと価格を考えるとすばらしい描写を見せてくれます。

自撮り写真はないのですが、それ以外の作例をいくつか貼っていきます。

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まずは低感度から。インテリジェンスオートプラス、つまりフルオートで撮影しています。ピクチャーコントロールはスタンダード。

発色はナチュラルですが、地味すぎず絶妙なバランスです。

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見てわかる通り、かなりのローアングルから撮っています。こういうとき、180°チルトはとても便利です。液晶が固定だと、この手の写真を撮るのに苦労します。

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雨の中の桜を軒下から。これもインテリジェンスオートプラス。さすがに露出補正は必要でした。

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曇り空の中、桜を撮影。目でみたままの色で写ります。パナソニックはライカの低価格モデルの中身をOEMで提供している会社としても知られていますが、ライカは今までパナソニックのセンサーにライカ独自の味付けをしてJPGを生成していました。

ところが、最近はパナソニックの絵作りをそのままライカとしても採用するようになったといいます。これはつまり、パナソニックの絵作りが十分合格ラインに達したということなのでしょう。僕はあまりライカの絵作りに詳しくありませんが、たしかにパナソニックの自然で誇張しない色味は好ましいです。

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キットレンズでも十分解像します。GMやGX7と同じく、センサーは上位機種と同じものが積まれています。この世代の1600万画素センサーは高い評価を受けています。

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高感度はやや苦しくなりますが、等倍で見なければISO3200くらいまでは十分なクオリティ。800くらいまでは迷いなく使えて、1600くらいは多少劣化するものの大きな問題はなし。6400になるとさすがに厳しくなりますが、縮小すれば十分いけます。↑はノイズリダクションを標準でかけています。

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暗い場所でもオートフォーカスは優秀です。狙ったところに瞬時にピントが合います。暗所でのオートフォーカスの優秀さは、パナソニックのデジカメの優れた点の一つです。タッチパネルの反応もすばらしく、タッチシャッターも便利です。画面のどこにでもピントが爆速で合って、合焦した瞬間に撮影が終了するのはタッチシャッターならではの利点です。今回もだいぶお世話になりました。

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ライトアップされた夜桜をインテリジェンスオートプラスで。調整は露出補正のみ。暗部もよく粘ってくれます。

オートホワイトバランスはほとんどの場面で正確です。特に電球色などは完璧に補正してくれます。表現として暖色を残す場合は自分で調整しないといけないほど。

一方で、ごく稀に何でもないとき少しだけ暖色に振れる傾向がありました。

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たとえばこれと、

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これ。ほぼ同時間に撮影した2枚ですが、2枚目の方がやや暖色寄りに出ています。まぁこれは問題というほどではありません。

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インテリジェンスオートプラスはとても便利で、記録用ならこれだけに頼りきりでもOKだと感じました。シーンを自動判別して、適切な色味と露出に調整してくれます。たとえばこれは「料理」だと判断して、明るく派手めに補正がかかっています。

顔認識も秀逸。顔(瞳)に露出を合わせてくれるため、自撮りが失敗することは少ないでしょう。インテリジェンスオートプラスで撮っていると、現代のテクノロジーのすごさを見せつけられます。自分でダイヤルをいじって設定を変えて撮るのが写真の楽しみではありますが、少なくとも旅行や記録用に使うならインテリジェンスオートプラス(+ちょっとした露出補正)が一番早くて正確かもしれません。

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エフェクトも面白いですね。これは「オールデイズ」。

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これは「ブリーチバイパス」。

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キットレンズのボケ味はまずまず。そもそもがあまりボケないレンズなので十分かと。

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キットレンズの弱点としては寄れないことですね。最短撮影距離が30cmくらいなので、35mm換算64mmでは思ったよりも大きく写せません。ギリギリまで寄ってこれくらいです。小鉢の大きさから何となく想像していただければ。

もうひとつ、バッテリーのもちがあまりよくないのも弱点ですが、これはもうコンパクトさとのトレードオフなので仕方ありません。ちなみにGMとバッテリーが共通です。

結論としては、買って満足しています。写りはマイクロフォーサーズとしては最上級の部類ですし、ちょっと前のAPS-Cと遜色ありません。色味も好み。操作性も大きさを考えるとよく考えられていて◎。そもそも、インテリジェンスオートプラスが優秀なので、ほとんどこれ一つで何とかなります。自撮りできて、なおかつ右手でシャッターが切れる機種はこれだけなので購入しましたが、思わぬ掘り出し物を見つけた気分です。

デジカメ初心者はもちろん、サブ機としてもオススメ。文句なしに推薦できるすばらしいカメラです。