コメモ。

日記。メモ。備忘録。

オリンパス12-100mm F4.0 PROの写りをZD 12-60mm F2.8-4.0と比べてみた。これは神レンズなのでは

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ふだん、取材ではオリンパスのOM-D E-M1というカメラを使っています。

レンズは1本で済ませたいならパナソニックの14-140mmですが、望遠端のF値が5.6と暗く、広角側が14mmスタートなのも不満でした。

取材におけるクリティカルな焦点距離は24-120mm(35mm換算)あたりですし、F値はできればあと一段明るいと助かるのに……という状況だったのです。

そんな願い(?)が届いたわけでもないのでしょうけど、このたびオリンパスから12-100mm F4という、まさにドンピシャなレンズが登場しました!

カテゴリーは「PRO」なので、オリンパスとしても相当気合の入ったレンズになっている模様。

発売は11月下旬となっていますが、一足先にオリンパスプラザにて試写してきましたので、写りをご紹介します。



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個人的な話ですが、OM-D E-M1の前はフォーサーズの一眼レフを使っていました。

そのとき使っていたレンズがZD 12-60mm F2.8-4で、これが上記の条件を完璧に満たしたまさに神レンズだったのです。

取材でめちゃくちゃ重宝していたレンズでしたが、マイクロフォーサーズに切り替えてからは同等のレンズがさっぱり発表されず、どうしても1本で済ませたいときは12-60mm F2.8-4をマウントアダプターをかませて使っていました。

しかし、もともとフォーサーズ用のレンズですから、どうしても大きく重くなりますし、E-M1をもってしてもAFスピードと精度に不満がありました。

そんな矢先の12-100mm F4です。今度は最初からマイクロフォーサーズ用につくられていて、しかも望遠は100mmまで伸びています!

取材でよく使われる24-70mm(35mm換算)と70-200mm(35mm換算)の2本分を一本でカバーできて、おまけに明るさもF4と十分。

マイクロフォーサーズなので被写界深度も十分にとれます。

さらに防塵防滴ときているので、悪条件での撮影もバッチリ。

あとは写りさえ問題なければ、ついに12-60mm F2.8-4を置き換えられるのではないでしょうか!

まずは両者のサイズ感から比較してみます。

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大きさはほぼ同じです。実は全長だけでいうと12-60mmの方が短いのですが、マウントアダプターをつけているのでだいたい同じ大きさになります。

フィルターサイズはどちらも72mm。重量は561gと575gで12-100mmの方が軽いのですが、体感ではほとんど同じです。

外見だけリニューアルしたかのようによく似ています。予想ですが、12-100mmは12-60mmのサイズ感をかなり意識して開発したのではないでしょうか。

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ではさっそく広角端12mm F4の写りから。

すべてISO200のjpg撮って出しです。時間のない中の手持ちなので画角は少々ズレています。

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12-100 F4mm の12mm F4での撮影。

続いて同じ場所で12-60mm F2.8-4をF4に絞って条件を合わせ、撮ってみました。

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12-60mm F2.8-4 12mm F4での撮影。

両者の写りはかなり似ています。少しでも縮小すると見分けがつかないレベルです。

12-60mm F2.8-4は解像に定評のあるカリカリレンズでしたが、12-100mmも同じ傾向のレンズのようです。

歪曲についてはこれだけだと何ともいえませんが、12-60mmと同じくらいでしょうか。12-60mmは広角端でかなり歪曲大きめだった記憶があるので、そこはさすがにどうしようもなかったのかなと。

周辺光量については補正されていて特に問題ないですね。

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12-100mm F4

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12-60mm F2.8-4

中心を切り出しました。

ほとんど見分けがつきませんが、地面を見るとわずかに12-100mmの方が解像しているかな? という印象です。

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12-100mm F4

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12-60mm F2.8-4

やはり新レンズの方が解像しているように思うのですが……ピント面の問題?


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12-100mm F4 25mm

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12-60mm F4 25mm

25mmで撮影と中心部切り出し。ピント部分がズレてて申し訳ない。

どちらもすさまじくシャープ。
ほとんど差は感じません。


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12-100mm F4 60mm

12-60mmにとっては望遠端となる60mmでの撮影。

ここで痛恨のミスが。

12-60mmでも同じように60mmで撮ったのですが、手ブレしてしまったのです。

帰ってから気づいたのでどうしようもありませんでした……。

ということで12-100mmの写りだけですが、

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カリッカリですね。


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12-100mm F4 100mm

最後に望遠端100mm。ボケはまぁ……こんなもん?

ボケは自分的に重要ではないのでノーコメント。

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中心部切り出し。

望遠端だろうと開放だろうと甘くならないのがすさまじい。

なんちゅうレンズだ……。

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結論。

12-60mm F2.8-4は12-100mm F4 PROと入れ替えます。

同等のサイズで100mmまで焦点距離が伸び、よりマイクロフォーサーズに最適化されていて、手ぶれ補正もはるかに強力、写りも同等かそれ以上とくればもう入れ替えない意味がわかりません。

広角のF値は12-60が2.8と明るいですが、伸ばしていくとすぐF4になりますし、広角側はむしろ被写界深度を稼ぎたいのでF4に絞ることも多いですし。

マイクロフォーサーズにおけるF4という絞りはそう考えると絶妙な値ですね。

巨大なセンサーサイズではまず実現不可能な12-100mm(35mm換算24-200mm)F4というスペック。

マイクロフォーサーズならではの神レンズが出てきましたね。