コメモ。

日記。メモ。備忘録。

オリンパスオンライン:アウトレット福袋が販売されているので中身を当てます

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オリンパスオンラインでアウトレット品の福袋が販売されています。

僕も知人から教えてもらって知ったのですが、9月10日からひっそりスタートしたとのこと。ほとんど宣伝をしていないため、ニュースなどにもなっておらず、知らない人が多そうです。


※追記:2016年新春福袋の中身はこちらをどうぞ↓
cafewriter.hatenablog.com


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オリンパスオンラインのページの右から入れます。

アウトレット品ということですが、箱に汚れや潰れがある程度っぽいのでお買い得かも。

そうはいっても、福袋なので中身がわかりません。ページを見てみると、

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「OM-D 7万円秋の望遠福袋」みたいなざっくりした内容と値段がわかるのみ……。

しかし、実はこれ、マウスカーソルを福袋の画像に当てると、中身がちらっと見える仕組みになっています。

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こんな感じ。

ということで、例によってちらっと見えるパーツから中身を当てていきましょう。



まずは結論から書いていきますね。検証作業に興味のない方はここだけご覧いただければ十分です。

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まず「OM-D 7万円秋の望遠福袋」ですが、この中身は、

OLYMPUS 超望遠ズームレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 ブラック

OLYMPUS 超望遠ズームレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 ブラック

「OM-D E-M5 エリートブラック」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7」です。

E-M5は現行機のMarkIIではなく、2012年発売の旧モデルの方です(ただしエリートブラックの発売は2014年)。「M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7」は現行の2型の方ではなく、旧型の方です。

単品で買うと最安値でもそれぞれ46,000円、45,000円(※)くらいするモデルなので、2万円くらいはお得に買えます。しかも最安値店にありがちな怪しいお店ではなく公式ショップなので安心感もあります。

※「M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7」はすでに販売が終了しており最安値店でも値上がりしているので、現行モデルの価格を参照。

「OM-D E-M5 エリートブラック」は2012年に発売された「OM-D E-M5」と同じ性能で、デザインが洗練されたモデルです。E-M5は非常に優秀なカメラで、2015年の現在に至ってもなおマイクロフォーサーズとしては最高レベルの画質を叩き出します(というよりも、E-M5以降のマイクロフォーサーズがあまり画質面で進化していないと言ったほうが正しい)。

個人的にマイクロフォーサーズは、E-M5以前と以降でまったく別世界だと思っていて、E-M5なら今でもオススメできますが、それ以前のモデルはちょっと画質的に厳しいです。それくらいE-M5はエポックメイキングな進化を遂げた機種でした。

自分は発売当初に買ってしまったのでその後はあまり値動きを見ていなかったのですが、さすがに3年もたつとけっこう落ちてきたみたいですね。ただ、2014年発売のエリートブラックモデルまでアウトレット福袋に出てくるとは思いませんでした。

一方、レンズの方は優秀な超望遠レンズで、この焦点距離で撮りたければ選択肢はこれかパナソニックの100-300mmしかありません。現在はデザインが一新された2型が発売されていますが、旧型も画質には定評があります(というより新旧であまり変わっていません)。

望遠レンズなので広角が撮れませんから、このセットだけで日常の撮影をこなすのは厳しいです。かなり遠くからアップで撮りたいときには重宝するでしょう。

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続いて「OM-D 7万円秋の行楽福袋」ですが、この中身は、

OLYMPUS 標準ズームレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6

OLYMPUS 標準ズームレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6

「OM-D E-M5 エリートブラック」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6」です。

先ほどと同じボディと、今度は14-150mmの高倍率ズームレンズのセットです。ただし「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6」は現行の2型ではなく、やはり旧型の方です。もっとも、新型との違いはデザインくらいなのでご安心を。

単品で買うと、それぞれ46,000円、58,000円くらいするモデルなので3万円以上お得です。

「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6」は非常に優秀な高倍率ズームレンズで、個人的にはニコンの28-300mmの次に優秀なレンズだと思っています。

価格もさることながら、日常使いするのにほぼ困らない最小のセットなので、これを買っておけばスナップから家族写真、旅行まで幅広くこなせて便利です。

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続いて「OM-D 7万円秋のマクロ福袋」ですが、この中身は、

OLYMPUS 単焦点レンズ M.ZUIKO ED 60mm F2.8 Macro

OLYMPUS 単焦点レンズ M.ZUIKO ED 60mm F2.8 Macro

「OM-D E-M5 エリートブラック」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro」です。

単品で買うと、最安値でもそれぞれ46,000円と42,000円くらい。約2万円弱お得です(プラス公式の安心感)。

「M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro」はマイクロフォーサーズの数少ないマクロレンズの一つで、35mm換算で120mmという焦点距離は昆虫など非常に小さいものを撮影するのに威力を発揮します(焦点距離が長いと遠くからアップで撮れるのでレンズの影が被写体に落ちない)。

現行モデルの新しいレンズですし、その性能には定評がありますから、目的に合えば購入して損はしないでしょう。

続いて、5万円のSTYLUS袋を見ていきましょう。

まず「STYLUS 5万円秋のワイド福袋」。

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この中身は、

オリンパスの最高級コンデジ「STYLUS1S」とワイドコンバージョンレンズ(通称:ワイコン)とコンバージョンレンズアダプタ(ワイコンをつけるためのアダプタ)のセットですね。

それぞれ最安値で42,000円、2,500円、16,000円くらいするので、1万円くらいはお得です。ワイコンは28mmという広角端をもっと広く写せるようになる後付のレンズで、22mm相当になるためかなり広くなります。

STYLUS1Sは広角の狭さが弱点なので、なかなか使えるかもしれません。

STYLUS1Sについては以前レビューを書いたのでどうぞ。

cafewriter.hatenablog.com

記事で使っているのは前モデルである「STYLUS1」ですが、ほとんど変わりません。

続いて「STYLUS 5万円秋の望遠福袋」。

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この中身は、

OLYMPUS テレコンバージョンレンズ 1.7倍 デジタルカメラ用 TCON-17X

OLYMPUS テレコンバージョンレンズ 1.7倍 デジタルカメラ用 TCON-17X

「STYLUS1S」とテレコンバージョンレンズ(通称:テレコン)とコンバージョンレンズアダプタ(ワイコンをつけるためのアダプタ)のセットですね。

それぞれ最安値で42,000円、2,500円、10,000円くらい。5,000円くらいとお得感はあまりないですが、公式の安心感はあるかも。

テレコンは望遠をさらに伸ばすことができる後付のレンズで、これを使うと510mm相当になります。すごい。

最後に3万円袋いってみましょう。

4種類ありますが、ボディの色が違うだけで、中身は全部一緒です。

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この中身は、

OLYMPUS 電子ビューファインダー ミラーレス一眼用 シルバー VF-2SLV

OLYMPUS 電子ビューファインダー ミラーレス一眼用 シルバー VF-2SLV

「PEN E-PM2 レンズキット」と「電子ビューファインダー VF-2SLV」のセットです。

画像を表示するためAmazonへのリンクを貼りましたが、どちらも在庫がなくなっているせいかかなり高くなっているのでAmazonからは購入しないでください

福袋の3万円なら、それなりにお買い得だと思います。

E-PM2はOM-D E-M5の後に出たモデルなので画質もE-M5と同等ですし、コンパクトで好評でした。

ただし……。

現在はあと1万円出せば、E-PL6のダブルズームキットが買えてしまいます。

正直、電子ビューファインダーといっても、VF2は144万ドットと現在では若干微妙な性能です。

……まぁ最新のVF4が2万円以上するので、VF2とはいえ、これがついて3万円というのは確かにお買い得なのですが。

個人的には電子ビューファインダーが欲しいなら素直にOM-Dを買うべきかと思いますが、何はともあれ安さだ! というのでしたら、E-PM2の3万円は悪くない選択だと思います。

たしか価格コムで最安値に落ちたときもそれくらいの値段でしたし。

さて、福袋の中身がわかったところで、ここからはオマケ。

福袋の中身を当てるためのコツを書いていきます。ぜひ次回以降の参考にしてください。

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まずはOM-D袋のOM-Dの機種当て。

OM-Dには現在3種類のラインがあり、

E-M1→最上級
E-M5→中級
E-M10→初級

と分かれています。このうち、E-M5とE-M10は新型であるMarkIIが発売されており、特にE-M5の初期モデルは2012年発売ということもあって、かなり価格が落ちています。

こういった事情と福袋が在庫処分であることを考えると、OM-D袋に入っているのは、おそらくE-M5かE-M10、特にもっとも古いE-M5ではないだろうかという予想ができます。

さて、以上を踏まえた上で福袋にカーソルを当てると、

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OM-Dを正面から見たとき、グリップに当たるこの部分。

E-M1の特徴でもあるゴツいグリップの突き出しがないことがわかります。この時点で、E-M5かE-M10であることは確定です。

さらに、

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ペンタ部に注目。かなり直線的なラインを描いています。

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E-M10は新型旧型ともに正面から見ると、ここが曲線になっており、これも違うことがわかります。

では、E-M5だとして、旧型なのか新型なのか。

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こちらが旧型で、

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こちらが新型です。

注目すべきはグリップの形。

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旧型と新型では正面から見たときのグリップのラインが異なることがわかります。

福袋の方はカーソルを当ててなぞるとわかりますが、一直線に下まで降りているので、旧型のE-M5ということがわかるのです。

次に注目したいのは、E-M5の革の模様です。

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というのもE-M5のブラックの革と、

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福袋のE-M5の革の模様は異なっているからです。

これはどういうことなのか。実は、E-M5には2014年に発売された新バージョンがあります。

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それが、E-M5 エリートブラックモデルです。

ご覧の通り、革のシボ模様が福袋と一致します。

グリップ、ペンタ部のライン、革の模様、以上の情報から福袋に入っているのはOM-D E-M5 エリートブラックであると推測されるのです。

特に「革の模様」については、STYLUS1でも識別に使えます。

OLYMPUS デジタルカメラ STYLUS 1 28-300mm 全域F2.8 光学10.7倍ズーム ブラック STYLUS-1 BLK

STYLUS1と、

OLYMPUS デジタルカメラ STYLUS-1S 28-300mm 全域F2.8 光学10.7倍ズーム ブラック STYLUS-1S BLK

1年後に発売されたSTYLUS1Sは革の模様が違うので、それで判別できます。

続いてレンズですが、これは福袋の名前からだいたいの予想がつきます。

たとえば「望遠福袋」なら望遠レンズが入っていることは確定なので、75-300mmあたりだろうなということは予想がつきますし、75-300mmなら最近新型が登場しているので、旧型の在庫処分という目的もわかりやすいです。

アタリをつけたら、あとはカーソルを合わせてレンズの外観を確認するだけです。

何のあてもなく膨大な量のレンズから予想するのは大変ですが、絞り込んでから確認するのは難しくありません。

同じやり方で、「行楽福袋」も簡単です。行楽用のレンズとしては高倍率ズームレンズが鉄板ですから、おそらく14-150mmだろうなということは想像つきますし、このレンズも最近リニューアルされたので、旧型の在庫処分でしょう。

「マクロ福袋」に至っては、マイクロフォーサーズのオリンパスレンズでマクロは一本しかありませんから、考えるまでもありません。レンズのラインナップを頭に入れておけば簡単にわかります。

最後にPEN袋ですが、これも簡単。

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PENのラインナップの中で、この特徴的な白のラインを持つのはE-PM2かE-P3だけですし、軍艦部にもラインが入っているのはE-PM2だけです。

以上が機種の見分け方となります。

オリンパスの福袋は毎回このパターンで中身が推測できるので、本当に欲しいものが入っているか見極めてからご購入ください。

cafewriter.hatenablog.com

これは今年の1月の福袋を予想した記事ですが、このときに比べると随分中身はお得になっています。今回はわりとオススメできそうです。