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コメモ。

日記。メモ。備忘録。

もし僕が新人ライターだったら最低限買うカメラ機材と、身に付けるテクニックについて

雑記 デジカメ

自分の本業はライターなのですが、今どきのライターは最低限の撮影ができないと仕事になりません。

いや、仕事にならないは言いすぎですが、撮影が一切NGだと確実に仕事が減るのでもったいないです。

ということで今回は、2016年5月現在、もし僕が新人ライターだったらこれを買うだろうなと思う高コスパおすすめ機材と、最低限これだけ覚えとけばそこそこいい感じに撮れるテクニックについて記しておきます。

対象は「これから仕事を始めるライター」なので、一般的なカメラ記事とはかなり異なります。

買うべきカメラ

買うべきカメラは絶対に一眼です。それも一眼レフスタイルのカメラです。一眼レフスタイルであればミラーレスでも可です。

……この時点で初心者は何を言っているかわからないと思うので、具体的に機種名を挙げてみます。

ニコンのD5500+18-140mm レンズキット。

キヤノンのEOS 8000D 18-135mm レンズキット。

パナソニックのLUMIX G7 14-140mm レンズキット。

この3つのどれでもOKです。

なぜか。

ポイントはキット(セット)でついてくるレンズです。

一眼カメラにはだいたいズームレンズキット、ダブルズームレンズキットという2つのキットが用意されているのですが、ライターという仕事においてこの2つのキットはトラップなので買ってはいけません

なぜならズームレンズキットは軽量コンパクトな代わりに遠くの景色が撮れず、ダブルズームレンズキットは望遠レンズに交換するのが死ぬほど面倒だからです。

趣味なら好きにすればいいのですが、取材でレンズ交換を頻繁にするのはかなりしんどいです。たまにやっている人もいますが、真似しない方が無難です。たとえば記者発表会だと、スクリーンの撮影と登壇者の撮影を両方しないといけないので、引きと望遠がめまぐるしく入れ替わります。なおかつノートPCを広げてメモを取ったり原稿を書いたりする必要もあるので、撮影だけしているわけにもいきません。だったらまだボディーを2台持って、それぞれに標準ズームと望遠ズームをつけるべきです。

でも、そんなにお金はかけられませんよね。だから、ボディ+レンズ1個ずつで完結させるためにも、高倍率ズームレンズキット一択です。

写り? たいして違いません。背景ボケ? 95%の仕事で不要です。どうしてもボカしたければ思い切り望遠にして撮ればボケます。

高倍率ズームレンズのAFはちょっと遅いことが多いですが、それはまぁなんとでもなります。そこまでシビアな撮影ならおそらく専業のカメラマンが入るでしょう。しかし、焦点距離だけはどうにもなりません。

以上を踏まえて機材を探すと、ニコンとキヤノンにはそれなりの高倍率ズームレンズがキットになったエントリーAPS-C機がラインナップされています。どちらも10万円を切っているのでお得です。一応ペンタックスにもK-S2という安い高倍率ズームレンズキットがあるのですが、僕が使ったことないので今回は除外。気になるなら調べてみてください。防塵防滴なので結構いいのかも。

それからパナソニックのG7。これはミラーレスなのでD5500や8000Dに比べるとわずかに画質は劣りますが、気にするほどの差ではないので問題ありません。それよりも、ミラーレスながら一眼レフスタイルで、14-140mmという高倍率ズームレンズがセットになっており、8万円程度で買えるというコスパの良さを重視しました。ニコンやキヤノンよりも軽量で、レンズの焦点距離もさらに長いのでオススメです。

一般的なカメラ系の記事ではズームレンズの次に単焦点レンズをオススメされることが多いと思いますが、趣味で写真をやるのでなければ不要です。マクロレンズも必要ありません。高倍率ズームレンズで撮った後、トリミングでOKです。

なぜ一眼レフスタイルなのか?

コンデジでも画質がよく便利なカメラはいくらでもあります。ライターが撮る程度の仕事ではそこまでの画質は必要ないので、単なる取材であればそこそこ望遠で撮れるコンデジでも構いません。もっとコンパクトなミラーレスでも大丈夫です。

しかし、取材される方はそんなことわかりません。小さいコンデジでは"真剣に取材している感"が伝わりにくいのです。どう見られるかは重要です。そこそこ大きさがあり、ファインダーをのぞいて撮る"カメラらしいカメラ"なら間違いありません。

それでも記者発表会くらいなら誰もこちらを気にしないのでいいのですが、困るのはインタビューです。別にコンデジで撮ったっていいのですが、やはり一眼の方が無難です。相手がタレントさんだとなおさらです。

それから、晴天屋外の撮影ではファインダーがないと液晶画面がとても見づらくなることがあります。あらゆる状況に対応するため、実用面でもやはりファインダーはほしいところです。

ストロボは必須

上記の高倍率ズームレンズキットのいずれかを買えば、ボディとレンズはゴールです。これ以上買い足す必要は特にありませんが、一つだけ買っておきたいものがあります。

それは、外付けのストロボです。

高倍率ズームレンズは汎用性が高い代わりに暗く、暗所での撮影が苦手です。

また、インタビューではどうしても顔に変な影が落ちたり、暗くてノイズが乗りまくったりします。

そんな弱点をカバーしてくれるのが外付けのストロボ。あるとないとでは撮影の難度ががらりと変わります

各メーカーで出しているストロボを買えばいいのですが、注意すべきは発光部が上や横を向くタイプにすること。一番安いコンパクトなストロボではできない可能性が高いので注意です。

ちょっとお金はかかりますが、がんばって中位モデルを買うといいでしょう。

Nikon フラッシュ スピードライト SB-500

Nikon フラッシュ スピードライト SB-500

Canon スピードライト 430EX 3-RT

Canon スピードライト 430EX 3-RT

パナソニックは純正でちょうどいいのがないのでニッシンで。

ここまででだいたい10万円ちょっとそろうはずです。

なくてもいいけど買っておくと心に余裕が出るもの

予備のバッテリー(1個あれば十分)と、レンズを保護するためのプロテクター。

どちらも数千円するので、余裕があればでOK。

身につけておくべき最低限のテクニック

カメラを買ったらそのままオートで撮ってもいいのですが、最低限これだけは覚えておくと失敗しにくくなるテクニックがあります。

AFポイントを「中央一点」にしてからの「フォーカスロック」

オートで撮ると、どこにピントを合わせるかはカメラがすべて決めることになりますが、これではなかなか狙ったところにピントがいかず人物を通り越して背景に合ってしまうということもあります。

それがないようにピントだけは自分でコントロールするようにしましょう。半押ししてピントを合わせるとき、AFポイントが「中央一点」なら必ず中央にピントがきますから、そのまま半押しを維持してカメラをずらし、構図を変えてシャッターを押し込むというテクニックです。慣れると絶対にこちらの方が速く正確に撮影できます(明るい単焦点は使わない前提なのでコサイン誤差は気にしなくてOK)。

フルオートでAFの設定ができない場合は「P」モードを使いましょう。また、「P」を使うときはISO感度をオートに変更し、上限値を6400~12800程度に設定しましょう。

露出補正

マニュアル撮影以外ではカメラが写真の明るさを決めるため、こちらの意図通りにならないことがあります。たとえば逆光で顔が黒くつぶれたり、逆に白飛びしたりといった具合です。

こういうときのために「露出補正」だけは覚えておくといいでしょう。1枚撮ったら再生してみて、「画面が暗すぎる→露出補正をプラスする」「画面が明るすぎる→露出補正をマイナスする」でOK。補正の数値は状況で変わるので0.3~2くらいを目安に。

ホワイトバランス

ホワイトバランスというと難しそうですが、スマホのカメラで例えるなら、要するにInstagramのフィルターみたいな機能のことです。通常はオートにしておけばだいたいイイ感じにしてくれますが、たまーに電球なんかの影響を受けて写真が妙にオレンジがかったりします。

そういう場合はホワイトバランスをいじってやると色味を変えられるので、いろいろ試してみるといいでしょう。

天井バウンス撮影

インタビュー仕事で撮影もするなら、絶対に覚えておきたいのがこの天井バウンス

別に難しいことはなく、外付けのストロボをカメラにつけたら、発光部をぐりんっと天井に向けてやるだけです。

理屈はおいといて、こうすると「いかにもストロボを炊きました!」という感じの写真にならず、ナチュラルに明るく好印象な人物写真が撮れます

ただし、天井バウンス撮影で何とかなるのは「天井が高すぎず、白っぽい」場合に限ります。

会議室なんかはだいたいこの条件を満たすので、迷わず天井バウンス撮影でOKなのですが、イベント取材なんかだと天井が高すぎたりするので天井バウンスは意味がないことも多いです。

そういうときはあきらめて普通に前に向けて直射しましょう。暗くてブレるよりマシです。


以上、もし僕が新人ライターだったら最低限買うカメラ機材と、身に付けるテクニックでした。

10万円の出費は痛いと思いますが、仕事のクオリティがぐっと上がることを思うと安い初期投資だと思います。