超会議でコスプレイヤー撮影してきた - 機材や撮影の進め方の覚書
4月29日30日の2日間、ニコニコ超会議でコスプレイヤーさんの撮影のお仕事をしてきました。
コスプレイヤー撮影は初めてではないのですが、ああいったイベントで大量に撮る仕事は初めて。いろいろ学ぶことが多かったです。
気づいたことなどをメモしておきます。
機材
今回の機材は、
Nikon デジタル一眼レフカメラ D800E ボディー D800E
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2012/04/12
- メディア: Camera
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D800Eに、
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2012/03/22
- メディア: 付属品
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MB-D12(縦グリップ)を装備。
コスプレ撮影は縦構図で撮影することが多いので、縦グリップはあった方がなにかと便利です。
Nikon 標準ズームレンズ AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED フルサイズ対応
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2007/11/15
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レンズは24-70mm F2.8(旧型)
イベントでの撮影は被写体との距離を調整しにくい上にレンズ交換するほどの時間的余裕がありません(人気のレイヤーさんは撮影待ちで並んでいるし)。
よって単焦点はキツイ。ズームレンズはほぼ必須ですが、一方で背景がごちゃごちゃしていることが多く、できるだけ背景を整理するために明るいレンズが望ましいです。
ということで、自分の手持ちでは24-70mm F2.8一択でした。
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2011/12/15
- メディア: Camera
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ストロボはSB-910。念のため予備の電池も。
これに巨大なディフューザーをつけて参加しました。明るい場所だろうと顔の影を消すのにストロボは必須ですが、直当てすると顔がてかったりしておかしなことになるので、ディフューザーは必須です。
このディフューザー、人によってそれぞれぜんぜん違うものを使っていることからもわかる通り、絶対的な正解はないので好きなものを使えばOK。
ただし、光をやわらかくするためにできるだけ面が大きいものを使うのがベターです。自分が使ったのは邪魔にならない程度に、しかしかなり大きめのものでした。
設定
細かく露出を調整する暇はないので、基本的にはAモード。調光モードはスポットに設定。ストロボはTTLオートのハイスピードシンクロでOK。ニコンの調光精度はかなり高く、安心して任せることができます。
念の為に調光補正は-0.7~1.0くらいに振っておくといいかも。ハイライトよりはシャドウの方が後処理しやすいので。
構図
基本的にはバストアップ、全身の2種類をおさえる感じ。コスプレは衣装がキモなので、そのキャラがなんなのかわからないくらい寄ったりボカしたりはしない。
キャラによっては追加で顔のアップを狙ってもいいかも。かわいい雰囲気を出す場合はすわってもらって上目遣いを上から撮るのが定番。こうすると表情をおさえながら衣装も入れられます。全身の場合はやや下からあおると足長効果が出ます。
できるだけ大きく、それでいて全身入れたい場合は、あえて斜めに傾けて撮るのもあり。対角線が一番長いので。
撮影中
こうしたイベントでの撮影はできるだけスピーディーに。
どう撮るかは事前に決めておいてカット数を稼ぐ。ピントは当然、目。基本は開放でいいけど、複数人のときは注意しないとどちらかにしかピントが合っていない状態になるので、被写界深度はちゃんと調整すること。大勢での合わせの場合は集合写真と同じで誰かが目をつぶっていたり変顔になっている可能性があるので、念のため何枚も撮っておくといい。
ポーズは基本的にレイヤーさん任せでOKですが、撮影しているうちに「これ、いいな」と思うポーズや表情が浮かぶことがあるので、それはこちらからお願いをします。
人によって撮影スタイルはいろいろなので正解はないけど、自分の場合は撮りながらずっと声かけしています。それから1枚1枚の撮影間隔をなるべく同じにするとリズム感が出てレイヤーさんもノッてくれる。いつシャッターを切るかわからないとレイヤーさんもポーズをキープしにくい(と思う)。
撮影マナー
必須なのは掲載確認。プレスじゃなくても当然するべきでしょう。
そこから撮影に入り、終わったらレイヤーさんと情報交換。たいていのレイヤーさんはコスネームやTwitterアカウントを入れた名刺かボードを持っているので、それをいただく。
または持ってもらって1枚おさえておくと、後で見なおしたときに名前と顔が一致します。
メディアの場合、なるべく早く写真を掲載しないといけないので撮って出ししているところもあるみたいですが、可能な限り簡単な調整はした方がいいと思います。慣れるとそんなに時間はかからないので。
イベントでのコスプレ撮影は環境としてはわりと劣悪な方に入ると思いますが、だからこそ撮り方や機材でクオリティに雲泥の差が出ます。
他の撮影にも応用できることが多く、かなり勉強になりました。