コメモ。

日記。メモ。備忘録。

CP+から今年のデジカメの流れを占う

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ということで無事閉幕したカメラの祭典、CP+。写真はおなじみ、みなとみらいの入り口から。ここ、撮影スポットになっていて、多くの人が来場記念に写真を撮っていました。

さて、せっかくCP+に行ったので、印象に残ったことのまとめというか、今年のデジカメの流れなんかを占ってみようかなと。


来場者のカメラ

これ、毎回見ちゃうんですよね。展示されているカメラもそうなんですが、来場者がどんなカメラを持っているか。

一つひとつメモをとったわけではないので、あくまでもざっと見た印象なのですが、

  • やはりキヤノンとニコンの一眼レフを持っている人が多い。
  • フルサイズ持ちもやはり多い。
  • オリンパスのOM-Dシリーズもけっこう多かった。
  • OM-Dに40-150mm F2.8という組み合わせを何度か確認。さすがカメラの祭典。
  • 印象的だったのは、ソニーのフルサイズミラーレス「α7」シリーズを持っている人が多かったこと。
  • 逆にぜんぜん見なかったのはパナソニック。ブースもほかの大手と比べると空いていた。大丈夫か。
  • キヤノンの400mm F2.8をくっつけて手持ちで歩いている人がいた。思わず二度見した。
  • コンデジもけっこういた。が、やはり一眼レフとミラーレスが主流。
  • ミラーレスでもPENあたりのエントリーモデルはそれほど多くなかった。OM-DよりPENが少ないあたりはさすがカメラの(略

とまぁこんな感じでした。一番印象的だったのはOM-Dとα7シリーズがけっこういたことですね。特にα7はCP+でなくても見ることが増えてきていて、売れているんだなと実感しました。

ミラーレスのファインダーは遠くない将来、一眼レフに追いつく

カメラに気を取られていると見逃しそうになるのですが、エプソンの新型EVFが展示されていて、これが400万ドットを超える解像度を誇っていました。現在、EVFは最高でも300万ドットいかないくらいなので、製品化されればファインダーのレベルがまたひとつ上がることになります。デジカメでは光学ファインダー(OVF) VS 電子ファインダー(EVF)がつねに論争のもとになりますが、このペースで進化が続くと、10年後には確実にEVFの見え方がOVFに追いつくだろうと思いました。

動体のパラパラ現象やバッテリーのもちが悪いなど別の問題もありますが、これらも並行して解決されるとすれば、少なくともAPS-Cの小さな光学ファインダーは絶滅するかもしれません。

一つの答えが出るのは東京オリンピックでしょう。

「ミラーレスは動体に弱い」という常識の終わり

ミラーレスは歴史が浅く、常に一眼レフの下に見られてきました。特に「動体に弱い」というイメージはずっとあって、「子どもを撮るならやっぱり一眼レフだよね」みたいな常識は今も根強く残っています。

しかし、実はミラーレスでも像面位相差を採用した最上位機種に関しては、動体撮影においてもレフ機を上回る性能を備えるようになりました。ちょっと前の月刊カメラマンでは、あらゆるカメラの動体撮影機能をテストしていましたが、たとえばOM-D E-M1に関しては、プロ機であるD4Sや1DXに次ぐ捕捉率で、そこらへんのAPS-Cは軽く凌駕していることがわかりました。

ソニーのα6000やニコンのNikon 1が驚異の動体撮影能力でユーザーの度肝を抜いたように、パナソニックが4Kフォトで新たな動体撮影を提案しているように、もはやミラーレス=動体に弱いという常識は崩れつつあります。あとは、浸透してしまったイメージをどう覆すかだけ。

それを強く感じたのが、模型の鳥を飛ばせて、動体撮影をアピールしていたソニーブース。αシリーズは今後さらに動体撮影能力を推してくるでしょうし、他のミラーレスも追従してくると思われます。

イメージセンサーにそろそろ次の革新がくる?

デジカメの心臓部ともいえるイメージセンサーですが、前回大きな変革が起きたのが2012年頃。それから細かな改良はありましたが、大きな革新はありませんでした。ニコンがD800(2012年)で採用した3600万画素センサーは未だトップクラスの性能ですし、ソニーの1600万画素センサーと2400万画素センサーはずーっと使われ続けています。キヤノンもセンサーについてはずっと更新していませんでした。Kissあたりはもう5年以上同じセンサーを使いまわしていたんじゃないでしょうか。

なので、各社は他の部分でブラッシュアップを図ってきたわけです。手ぶれ補正を強力にしてみたり、デザインをレトロモダンにしてみたり、Wi-FiやGPSを積んでみたり、自撮り液晶を装備してみたり……。

が、今回キヤノンがついにセンサーを刷新。Kissには2400万画素センサーを、そして5000万画素を超えるフルサイズセンサーを搭載した5Ds/5DsRを発表しました。CP+でもキヤノンブースはかなり盛況で、やはり業界の盟主が動くとインパクトが違うなと感心。

噂段階ですが、おそらくソニーも5000万画素を超えるセンサーを開発しているでしょうし、まもなく登場するものと思われます。

2015年は3年ぶりに各社のセンサーが次の世代に進む年になるかもしれません。