コメモ。

日記。メモ。備忘録。

取材時の装備をいかにして軽量化したか、その方法と考え方。

f:id:cafewriter:20150104003523p:plain

ライターという職業柄、取材や打ち合わせなど、外で仕事をする機会が非常に多くあります。そうした場合に悩みどころなのが、機動力。

というのも、取材するためにはノートPCの他にデジカメ、ボイスレコーダーを持ち歩く必要があり、さらにPCのACアダプターやデジカメの予備バッテリー、念のためのモバイルバッテリーなどを含めるとけっこうな重量になってしまいます。

「体力つけろよ」という話でもあるのですが、そうはいっても夏場に一日かけて取材するような仕事ではへとへとになってしまいますし、重さは我慢できても肩や腰への負担はどうしようもありません。移動も電車ですし、荷物が軽いにこしたことはないのです。

ということで、昨年あたりから「どれだけ取材時の荷物を軽量化できるか」というミッションに取り組んでいます。

試行錯誤を重ねた結果、一応のスタイルに辿り着いたので、共有したいと思います。ライターの皆さんの参考になれば幸いです。

 

鞄はカメラバッグではなく、通常の鞄+インナーソフトボックス

これまでずっと取材時にはカメラバッグを使ってきました。カメラバッグは非常に頑丈で、機材を強力にガードしてくれます。しかし、そのせいで通常の鞄よりも重く、これが結構な負担になります。また、カメラバッグはデザイン的にも微妙なものが多いです。

そこで、最近は気に入った鞄にインナーソフトボックスを入れて使うというやり方をとっています。


Zehaの山羊皮トートバッグを取材用のカメラバッグにカスタム! 大幅に装備を軽量化できて快適です - マルコメモ。

このやり方で、僕の場合は700gほど装備を軽量化することができました。

もちろん、仕事によっては機材が十分に入らなかったり、堅牢性がもっと欲しかったりするので、そのときは鞄を使い分けています。

ノートPCは MacBook Air、またはiPhone 6 Plus+Bluetoothキーボード

機動力の面から考えると、ノートPCが一番のクセモノです。ずっと11インチの MacBook Air を使っていたのですが、どうにも重い。いや、1.08kgなので、決して重くはないはずなのですが、人間欲が出るもので、「少しでも軽くしたい……」と思ってしまうのです。

そこで最初に考えたのは、スタンダードに「もっと軽いノートPCに変える」ということ。Macではこれ以上軽いものがなかったので、まぁWindowsでもいいか……ということで候補に選んだのは、VAIO Pro 11レッツノート RZ4

Vaio Pro 11はちょっと前に出たモデルで770g、レッツノート RZ4は745gと、さらに軽量化を実現しており、非常に魅力的でした。

……しかし、実際に触ってみると思わぬ弱点が。

キーボードがめっちゃ打ちにくいのです。

慣れていないということもあるのですが、MacBook Air 11インチモデルよりもさらにコンパクトなため、一つひとつのキーが小さくてどうにもスムーズにタイピングできない。ライティングがメインの仕事でこれは辛いです。ちなみに MacBook Air はキーボードがすごく良い。理由はよくわかりませんが、ものすごく打ちやすいです。

かといって、大きなモデルにすると、結局は重量が MacBook Air と同等か、それ以上になってしまう。それなら MacBook Air でいいじゃん、という状況でした。

もうひとつ、Vaioかレッツノートなら、堅牢性やシリーズの将来性も考えてレッツノートだろうとは考えていたのですが、その場合、レッツノートがめちゃくちゃ高額になるという悩みもありました。

MacBook Air なら8万円台で購入できるのに、レッツノートだと平気で17万円とかするのです。レッツノートシリーズが高額なのは知っていましたが、正直キーボードが微妙だと感じているところにこの追い打ちは辛い……。

そこで、色々な人に相談した結果、最終的にどうしたかというと、

まず、古くなっていた MacBook Air を最新型に買い替えました。ノート型が必要なときは今まで通り、重量を我慢して MacBook Air を持ち出します。

しかし、仕事によっては本当にテキストを打つだけ、という仕事もありますので、そういうときは、

f:id:cafewriter:20150104003523p:plain

Appleの純正ワイヤレスキーボードをiPhone 6 Plusに接続して使うことにしました。これなら500gを切りますし、キーボードが打ちにくいということもなく、レスポンスも早くて快適です。正直、元片手操作派としてはiPhone 6 Plusは若干使いにくいと思っていましたが、これができるなら大画面にしてよかったと心底思いました。

デジカメは仕事内容によっていくつかを使い分ける

もうひとつ、仕事でどうしても必要なんだけど、どうしても重量を食ってしまうのがカメラです。

これまでは仕事によってD800EとOM-D E-M1を使い分けてきたのですが、昨年、そこにSTYLUS 1を追加しました。

これが大正解で、E-M1よりもさらに装備をコンパクトにまとめたいときのデジカメとして役立っています。28mmの広角から300mmの望遠まで一つでカバーでき、それでいてレンズは沈胴式で薄型。1/1.7型センサーはウェブ用なら画質も十分。通し2.8の明るさなので、ISO感度をあまり上げずに済む(それでいてセンサー的にボケすぎない)ところも画質面に貢献してくれています。


【レビュー】オリンパス「STYLUS 1」を取材で使ってみた【満足度85/100】 - マルコメモ。

ただ、カメラに関してはまだ再考の余地がありそうなので、いろいろ考え中……。たとえばUSB充電できる機種だとモバイルバッテリーを使えるのでさらに安定性が増しそうです。

すべてのサブ機としてiPhoneが活躍中

これは今に始まったことではないのですが、ノートPC、デジカメ、ボイスレコーダーのサブ機として、iPhoneが重要な役割を果たしてくれています。

特にボイスレコーダーに関しては外付けのマイクと一緒に使うと、それなりに高音質で録音できるので、すごく助かっています。ノートPCの代わりになるのは、先ほど書いた通り。

デジカメについては広角単焦点でしか撮れないので、完璧な代役とはならないのですが、緊急用としては十分。何か外付けのアクセサリで100mm程度まで焦点距離が伸びてくれれば、本当にこれで十分になりそうです。

ということで、装備を見直してかなり軽量化できたわけですが、鞄とデジカメについてはまだまだ改良できそう。今後も機動力を重視した理想の装備を引き続き模索していきたいと思います。