キヤノンユーザーお待たせ! タムロンの新型高倍率ズームレンズ「28-300mm F3.5-6.3 Di VC PZD」の評価まとめ
キヤノンユーザーにとって待望の高倍率ズーム「28-300mm F3.5-6.3 Di VC PZD (Model A010)」がついに6月26日、発売されました。
なぜ"待望"かというと、キヤノン純正にはこのタイプの安価で軽量な高倍率ズームがずっと不在だったからです。
一応、高倍率ズームレンズ自体はラインナップされているものの……。
これしかない。重さは1.7kg。価格は26万円という色んな意味で超弩級レンズです。写りはかなり良くて、プロが取材で使っているのもよく見るのですが、さすがにこれを普段から持ち歩くわけにはいかないでしょう。
2004年発売なので、そろそろ新型が出るのかもしれませんが、まだ噂も聞こえてきませんし、キヤノンユーザーにとってはフルサイズ用高倍率ズームレンズは唯一の泣き所だったわけです。
それをカバーするのが今回のタムロン28-300mm F3.5-6.3!
実はタムロンの高倍率ズームレンズ自体はこれ以前にも発売されているのですが、さすがに古いですし、性能的にもかなり微妙です。最新のボディではちょっと厳しい。しかし、今回の新型はぜんぜん違います。
小型超音波モーター(PZD)に簡易防滴、フルタイムMF、BBARコーティング、手ブレ補正機能(VC)、特殊ガラス使いまくりと、レンズメーカータムロンの最新技術の粋を結集したスーパーレンズになっています。それでいて定価8万円。現在の実売、7万円前後!
これはもう、キヤノンユーザーにとっては待望のレンズでしょう。
実際、発売開始から売れ行きも順調なようで、タムロンからは供給不足のお詫びが出ているほどです。
ということで、早くもネットに上がってきているタムロンの新型28-300mmのレビューや感想をざっとまとめてみました。
- 色乗りはややこってり系
- ズーム全域で比較的シャープ
- 望遠端では絞っても色収差が目立つ
- ボケ味は固めで少しうるさい
- 手ブレ補正(VC)はかなり強力
- 手ブレ補正の動作音が静かになった
- AFは迷いが少なく純正と遜色ないスピード
- ズームロックがあるが、ロックしなくても自重で伸びることはない
こうしてみると540gしかない高倍率ズームレンズとしては画質も評価もなかなか高い感じです。人によって感じ方が違うので、ぜんぜん違うという意見もありそうですが、少なくとも以前のタムロンの高倍率ズームレンズに比べればかなり良くなっている印象ですね。
ただし、キヤノンの場合、純正とズームリングの回転方向が逆になるのでそれだけがネックでしょうか。
ニコンの場合は違和感なく使えそうですが、だいたい同じ価格でやはり高評価な純正高倍率ズームレンズが買えてしまうので迷うところです。
ちなみに僕はニコンの純正高倍率ズームレンズを持っていますが、取材時にはかなり重宝しています。やはり1本で何とかなるという安心感は絶大なものがあります。
高倍率ズームレンズなんてつけたらフルサイズの意味ねーよ、という意見もよく見ますが、まぁ誰もがボディを複数持っているわけではないので。