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コメモ。

日記。メモ。備忘録。

囲碁のプロ棋士を破ったAIは、デジカメの世界も変えるかもしれない。

ついに囲碁のトッププロがAIに敗れたということで話題になっているようです。

これを書いている時点でプロ棋士のイ・セドルが2敗しており、このままいくと全敗も大いにありうるようです。

どんな対局が繰り広げられたのかという経緯はあんちべ!さんが丁寧に解説されているので、そちらをご覧いただくと早いです。

antibayesian.hateblo.jp

コンピュータが人間を負かした技術については深いことはわかりませんが、どうやらディープラーニングとセルフ学習で飛躍的に強くなったとか。ディープラーニングでは、インターネットの囲碁対局サービスの棋譜(対局の手順を記した記録)をコンピュータに読み込ませて自動学習させたそうです。

囲碁は将棋やチェスに比べるとふんわりした部分が多く、特に序盤は計算だけではなかなか正解が導き出せません。そこがコンピュータにとって壁となっていた部分なのですが、今回ディープラーニングにより、ありとあらゆるパターンの対局をコンピュータが学習したことで、その「ふんわり」した部分すらも計算が可能になったということなのでしょうか。

そんな囲碁の話はさておき、僕がこの話で思ったのは、このディープラーニングの技術はIoTと組み合わされて、そのうちデジカメの世界にも波及するんじゃないかということです。

どういうことかというと、デジカメの「オート」モードで失敗が限りなくゼロになる時代が近いうちにくるのではないかと思うのです。

ご存じの方も多いですが、デジカメのオートは決して万能ではありません。一昔前とくらべるとだいぶ賢くなりましたが、まだ失敗も多いです。変に明るくなってしまったり、逆に暗くなりすぎたり、ブレたり、ピントが思わぬところにいったり、勝手にストロボを炊こうとしたり……。

これはデジカメのオートのアルゴリズムに限界があるからだと思うのです。

たとえば、黒い服を着た人を画面いっぱいに撮ろうとすると、オートだと画面がものすごく明るくなります。これはなぜかというと、「暗い部分が多いから、全体を明るくすればちょうどよくなるだろう」とデジカメ側が判断するからなのですね。逆に太陽が差し込む窓をバックに人を撮ろうとすると、今度は窓の向こうが明るいため、「白飛びはいかんだろう」とデジカメが判断。そちらに明るさを合わせた結果、部屋の中が暗くなりすぎて肝心の人の顔が真っ暗になったりします。これが「逆光だと人が暗くなってしまう」理由です。

窓の外の景色は白飛びしてもいいから人の顔に合わせて露出を決定してほしいことは多いですし、顔認識機能が発達してからそのへんはかなり正確になってきたのですが、まだまだ完璧ではありません。

と、こんなふうにまったくもって万能ではない現状のオートモードですが、前述のディープラーニングとIoTが普及すれば、飛躍的に改善できるのではないかと期待しています。つまり、デジカメがネットワークを通じてあらかじめディープラーニングした「膨大な量の綺麗な写真」を参考に、最適な露出やホワイトバランスなどを自動設定してくれるのです。「画面が暗いっぽいから露出を上げよう」のようなざっくりした判断ではなく、今撮ろうとしている写真に近い「成功例」を世界中の写真から探しだし、構図や光の具合などを判断するのです。

これなら、ほぼ確実に失敗のない写真をオートで撮れるのではないでしょうか。「そんなの余計なお世話だよ、どう撮るかは自分で決めるよ」という人は、オートを使わなければいいだけです。

もし、こうした技術が可能になるとすれば、それはまずスマホに搭載されるかもしれません。スマホはすでにネットワークに常時接続されていますし、オートを使うユーザーが多いので、恩恵は大きいはずです。

囲碁やデジカメだけではなく、「学習することで最適解を導き出す」ディープラーニングがあらゆる業界に革新をもたらす気がしてなりません。