コメモ。

日記。メモ。備忘録。

取材現場でプロがニコン24-120mm F4を使っているところをあまり見ないのはなぜか。キヤノン24-105mm F4は死ぬほど見るのに

勘違いだったら申し訳ないのですが、取材の現場でニコンの24-120mm F4をぜんぜん見ないんですよね。キヤノンの24-105mm F4は死ぬほど見るんですけど。

どっちもほぼ同じ焦点距離をカバーしており、F値も同じ。立ち位置的にはほぼ同じなので、ニーズとしても同じくらいはあると思うんです。

 

でもニコンの24-120mm F4の方が断然少ない。

そもそもプロでもニコンよりキヤノンユーザーが多いという現実はあるんでしょうけど、それを考慮しても割合がおかしい気がしていまして、その理由はどこにあるのか、ちょっと考えてみました。

考えただけで別に結論が出たわけじゃないのですが、興味ある人はお付き合い願います。あ、ブライダルとかは見たことないのでわかりません。実はそっちには24-120mm F4使う人がいっぱいいたりするのかも。

理由1:24-105mm F4がキットレンズだから?

キヤノンの24-105mm F4は、キヤノンのカメラのキットレンズとして付いてくるレンズなんですよね。単品だと10万円オーバーのレンズなんですが、キットだと6万円くらいで手に入るので、大量に出回っています。対するニコンの24-120 F4は最近やっとD750のキットレンズになりましたけど、それまでは単品売りしかしていなくて、値段が10万~13万くらいで推移していました。10万円を切ったことは数えるほどしかありません。なので、どうしても割高感があったのは否めない。このキットレンズならではの価格差が普及率に影響しているのは、たぶん間違いないと思います。

ただ、値段が高くても良いレンズならプロは使いますから、これだけ普及率に差があるのは他にも理由がありそうです。

理由2:キヤノンには手軽な高倍率ズームレンズがない?

取材仕事にあると便利なのが高倍率ズームレンズです。フルサイズにそんな描写の悪いもんつけるなよという説もあるかもしれませんが、取材だと描写を追求するより焦点距離をカバーする方が100倍くらい重要なんすよね……。

んで、高倍率といえば28-300mmというレンズがニコンにもキヤノンにもあるのですが、ニコンの方が800gくらいで手軽なのに対して、キヤノンのそれは1.5kgとかある超弩級レンズなんです。価格も20万オーバーだし、大きさもハンパなくデカいし、そんなもんを取材で使うのはなかなかに大変です。僕だったら間違いなく24-105mm F4と、70-300mmあたりの望遠の組み合わせにしますね。まだそっちの方が取り回ししやすそうだし。まぁキヤノンの28-300mmも2回だけ見たことありますけどね。

とにかく高倍率ズームでいうとニコンの方が手軽でゲットしやすいのです。しかもニコンの28-300mmがまた、ズームレンジの割には描写もそこそこ悪くないときていますし。そういえば僕も28-300mmと24-120mmで迷って前者を買ったのでした。使いやすい高倍率ズームレンズがないから、便利な24-105mmの使用率が増えるという理由は……あると思います。

理由3:ニコン24-120mm F4はプロが使う水準に達していない?

これは直接比べてないから何とも言えないんですけど、キヤノンの24-105mm F4って、2005年発売と古いくせにやたら描写に定評があるんですよね。さすがに手ぶれ補正の効果とか、周辺の解像度とかは最近のレンズには劣るみたいですが、中央のシャープさは悪くないですし、全体としてはかなり良好。知り合いのプロも「十分な画質」だと言っていましたし。

そういえば、最近シグマから出た同スペックのレンズがやたら評判良いですが、あっちは経も大きいし重さも800gとかあって、もはや別のカテゴリと言っていい気がします。で、そんな最新のシグマレンズと比べても、キヤノンの24-105mmはかなり健闘しているんですよね。発売時期と大きさ・重さを考えると、むしろ勝ってると言ってもいいくらいじゃないでしょうか。

じゃあニコンの24-120mm F4はというと、こちらも写りには定評があって決して悪くない感じなのですが、歪曲や周辺光量落ちがかなりあるのと、望遠を120mmまでがんばったためかキヤノンよりもちょっと重い。あと、発売当初に85mmあたりの解像度の低下が問題になったりと(今は修正されているかも。僕がちょっと使ったときは感じなかったです)、検索するとわりとネガティブな意見が出てきます。プロはレンズを描写だけでなく様々な点からかなりシビアな目で見るらしいので、どこかのマイナスポイントで引っかかるのかもしれません。

結論?

結局どれも憶測なのでハッキリはわからないのですが、結局のところ、ここで挙げたような理由が複合的にからみ合った結果かなと思います。機会があればプロに「なんで24-120を使わないんですか」って聞いてみたいところですが、「特に理由はないけど……」とか返ってきそうだな。