人がいっぱいの桜の名所で撮影するときに気をつけたこと、考えたこと。
今まさに桜の季節ですね。本日は千鳥ヶ淵に撮影しに行ってきました。平日の日中でも人が多くて、さすが東京だなぁと思いましたね(2回目)。
近くには靖国神社など桜の名所が他にもあるのですが、今回は日本武道館に続く橋の上を中心に、狭いポイントから撮影しました。どんなことを考えながら撮影したかを書いていきますので、これからお花見をされる方の参考に少しでもなれば嬉しく思います。
桜を撮るときの設定はそのときどきで違いますが、基本的には「ビビッド」モードを選択します。コントラストと彩度が高くなり、桜の色がグッと出やすくなります。コンパクトデジカメに搭載されている「風景」モードもこれと同じですね。
「桜はピンク色」というイメージがあるかもしれませんが、一般的な桜はイメージよりもだいぶ白いです。なので、オートでそのまま撮ると白っぽく写ります。この桜の色をどう濃く写すかが、昼間の桜を撮るポイントになります。
桜の色を変化させるのに一番手っ取り早いのは、カメラの「ホワイトバランス」をいじる方法です。たとえば夜桜の場合は「蛍光灯」、日中ですと「昼光」などを選ぶことで色が変わります。その場でいろいろ変更して撮ってみるのも楽しいですし、RAWで撮影しておき、後からいじるのも楽しいですよ。正解はないので自分の好みの色にしたいですね。
ちなみにこの日は曇り空だったのですが、ホワイトバランスを「昼光」にした上で少しマゼンタを乗せています。
これは200mmの望遠レンズを使い、F8.0まで絞って撮影しました。重なりあった遠くの桜の樹を遠近感を圧縮して撮影し、近くにあった桜の花を重ねています。このとき強めの風が吹いていて、近くの方の桜が揺れていたので、一番いい場所に動いてきたところでシャッターを切っています。
がっつり逆光という環境で太陽がフレームインしていますが、幸いフレアやゴーストが出ることはありませんでした。
千鳥ヶ淵のボートと桜はすばらしい被写体です。当然ボートは動くので、その動きを見ながら構図を考えました。
わーリア充がいっぱいだー。
絵になるのでつい何枚も撮ってしまいますね。
向こう岸も撮影をしている人でいっぱいです。桜の花と枝からのぞく色合いに惹かれてシャッターを切りました。
ローアングルから広角で煽って。こういうのはバリアングルなどモニターが稼働できるデジカメがあると便利ですが、なかったのでノーファインダーで適当に。本当は空が青い方がいいのですが、曇り空だったので仕方ない……。
こういう写真をオートで撮ろうとすると空の明るさに引っ張られて、ほぼ確実に人が真っ暗に黒つぶれしてしまいます。
デジカメのオートモードは基本的に画面全体の明るさを見て、「明るい部分が多いと暗く、暗い部分が多いと明るく」調整するクセがあります。
そんな場合は「露出補正」でかなり明るめにプラス補正してあげましょう。そうなると今度は空と桜が白飛びしてしまいますので、ちょうどいいギリギリの明るさを見つけられるようがんばります。
そういうのを考えながらいろいろ撮ってみるのが写真の醍醐味。季節モノの撮影は最高に楽しいです。まだもう少し桜のシーズンは続きますので、まだまだ撮影したいですね!