キヤノン「PowerShot G1 X Mark II」レビュー。取材仕事でどこまで使えそう?
前にも記事を書きましたが、購入を検討しているキヤノンのフラグシップコンパクトデジカメ「PowerShot G1 X Mark II」の発売日がいよいよ3月13日に決定したようなので、改めてキヤノン銀座でさわってきました(前に28日と書いたのは間違いでした……)。
発売前ということで画像の持ち帰りはできませんでしたが、長時間さわれたので、自分なりに「PowerShot G1 X Mark II」のクセなどをある程度つかんだつもりです。
以下、簡単ですがレビューをば。なお、購入の動機は取材仕事でのサブ機、及び旅行や日常での持ち運びなど万能機として期待しています。
電源OFF時。
電源ON時。
【ここが◯】
- 本体はコンパクトデジカメとしてはやはり大きめ。EOS Mに近い大きさでしょうか。レンズが飛び出していることもあり、電源OFF時でもGRのような沈胴式レンズのカメラに比べると明らかに厚い。カバンには入るけど、ポケットには入りそうにないです。
- 質感は悪くない。安っぽさはないし、レンズの2連リングは高級感あり。ただし8万円以上するカメラとしてどうかと言われると……。
- モードごとにコントロールリングの機能を変更できるのは便利。たとえば「Av」モードではステップズームを割り当て、「Tv」モードではシャッター速度を割り当てるなどのカスタマイズが可能。
- ズームは素早く、スムーズ。
- 動作はキビキビしていて、ストレスは感じません。
- オートフォーカスは正確で、十分なスピード。迷うこともほとんどなし。ただし暗所では試していないので、そこは何とも言えません。
- 手ブレ補正の効きは抜群です。シャッター半押しでしっかり止めてくれます。
- 取材仕事で使うカメラに求める「全体的なレスポンス」に関しては、コンパクトデジカメとしては優秀な部類に入ると思います。
【ここが×】
- 画質ですが、ここに少し懸念材料が。何度も撮影しては拡大して確認したのですが、ワイド端、テレ端ともに、開放だとかなり解像が甘い印象です。特にテレ端F3.9は個人的にはちょっと厳しい。
- いろいろF値を変えて撮ってみましたが、ワイド端はF2.8、テレ端はF5.6まで絞ると急速に改善し、シャキッとした絵を叩きだしてくれます。テレ端のピークはF5.6~F8くらいでしょうか。もしかすると、このレンズはX100Sのようにあえてそういう味付けなのかもしれません。ただ、自分の用途は取材なので、ふんわりではなく開放からシャキッと撮りたいんですよね……。
- じゃあ絞って撮ればいいというのはその通りなのですが、仕事では暗所での撮影も多いですし、そもそもこのカメラは24-120mmでありながらF2.0-F3.9をこの大きさで実現したところに価値があるわけで、できれば開放でガンガン使っていきたいところです。
- まだネットに作例(特に開放付近の)があまりないので何ともいえないところですが、トータルではかなり完成度の高いデジカメだけに、とにかく開放での描写が気にかかります。僕の印象が間違っていますように。