D780がニコンの今後を占う重要な機種になると思う理由
オリンパスのシステム一式を売却してD780を導入し、ニコンに統一することを検討中だ。
というのもD780がミラーレスの良さを備えた一眼レフだから。
ニコンのミラーレスとしてはZシリーズがあり、コンパクトさや瞳AFなどは魅力的なものの、ネイティブのレンズが少なく、FTZでFマウントレンズを使用するのでは重量もサイズも増して魅力が半減してしまう。さらに記録メディアが高価なXQDで追加投資がかなり必要なことや、カードスロットが一つしかないなどの欠点もあり、完全に移行するのはちょっと不安だった。
そこへきてD780!
すばらしいのは、ニコンとしては初めて一眼レフに像面位相差AFが載ったことで、これによりライブビュー時はほぼZシリーズと同じAFクオリティになった。
つまり、ファインダーをのぞけば一眼レフ、ライブビューを使えばミラーレスというハイブリッドな性能になっている。これまでニコンにはありそうでなかったモデルだ。
多数所持しているFマウントのレンズがそのまま使えて、さらに記録メディアもSDカードのダブルスロットと追加投資も不要。本体価格はちょっと高い気もするが、そういう周辺の事情も考えるとFマウントユーザーのお財布にやさしい一台だといえる。
おそらくだけど、D780は“一眼レフからミラーレスへの移行を考えているものの現状のZシリーズではまだちょっと完成度やレンズラインナップに不安を感じて二の足を踏んでいるユーザー”に向けた“つなぎ”のモデルとして開発されたのではないか。D780でニコンユーザーがミラーレスの魅力に気づく頃、Zシリーズも新モデルやレンズがそろって移行の態勢が整っているというわけだ。
一眼レフでありながら、ミラーレスの魅力をユーザーに伝える役割を背負ったD780。ニコンにとって重要な転換点になりそうな予感がする。
2017年に買って良かったものランキング
あけましておめでとうございます。
放置気味になっているブログですが、単に備忘録として便利だということに気づいたので、これからはちゃんと記録していこうかと思います。
さて、2017年もいろいろと買い物をしまして、ブログには書いたり書かなかったりだったのですが、「これは買ってよかった!」と思ったものをランキングしておこうかと思います。思い出しながら書くのでまだ決めていませんが、自分のことなので、どうせデジカメ関連が多いんだろうな……と予想。
10位:CARDRIDGE dünn(カードリッジ デュン)
極薄の名刺入れ、カードリッジ デュン。
記事にもしましたが、手帳型iPhoneケースとの相性が抜群に良い。
僕みたいに名刺をよく忘れる人にとって、名刺数枚を常に持ち歩けるというのはかなりありがたいアイテムです。
質感もなかなかで、これだけ薄いのにきちんと革製なのが最高!
紙製もあるけど、革の方がおすすめ。
ロンド工房 名刺入れ カードリッジ デュン ブルーブラック CD301
- 出版社/メーカー: ロンド工房
- メディア: オフィス用品
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9位:G-SHOCK GST-W310
ライター・カメラマンという仕事にとって最高の腕時計の一つがG-SHOCKであることは言うまでもないのですが、実は今まで持っていませんでした。
時間を見るだけならそりゃスマホで十分なのですが、仕事によってはそうもいかないことも多いので、やはり1本は持っておこうと思って買ったのがGST-W310です。
はい、もう最っ高にかっこいいです。
G-SHOCKって機能はいいけどデザインが野暮ったい……というイメージを持っていたのですが、こんなにかっこいいなんて! 本当、すみませんでした。
特にこいつはベゼル部分がステンレスなのがいいですね。高級感があってエレガント。スーツにもわりと合うんじゃないでしょうか。
機能については言うまでもないですが、防水、電波ソーラー、LED、針退避、耐衝撃と一通りそろっています。それでいて軽量です。
ネットで買えば3万円程度という価格もお買い得。
[カシオ]CASIO 腕時計 G-SHOCK ジーショック G-STEEL 電波ソーラー GST-W310-1AJF メンズ
- 出版社/メーカー: CASIO(カシオ)
- 発売日: 2017/09/08
- メディア: 時計
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ウレタンのベルトにしましたが、革バージョンもあるっぽい。
[カシオ]CASIO 腕時計 G-SHOCK G-STEEL 世界6局対応電波ソーラー GST-W130L-1AJF メンズ
- 出版社/メーカー: CASIO(カシオ)
- 発売日: 2017/02/10
- メディア: 時計
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よりフォーマルにいくならそちらがいいかも。
8位:SHAKA Hiker
画像はZOZOTOWNより
南アフリカのサンダルブランド「SHAKA」が復活。
スポーティーながら大人っぽいships別注ネイビーカラーのHikerに一目惚れして購入!
通年でお世話になりました。サンダルは個人的にビルケンシュトックを愛用しているのですが、SHAKAも本当にかっこいい。
特にHikerは靴感覚でしっかり履けるし、ビーサン感覚で使えて便利です。2017年一番活躍した靴といってもいい。
この柄もかっこいいな。
7位:iPhone X
なんだかんだでiPhone Xはやっぱり入ってきますね。毎日使うものですから、スマホには妥協しない主義です。
とはいえ、やはり15万円もする価格は高い……。
満足度のほとんどは「本体は小さくなったのに画面は大きい」という部分で、それ以外はホームボタンありのiPhoneとそう劇的に変わるわけではありません。
まぁでも全体的には買ってよかったと思っています。
6位:ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
あとで書きますが、ニコンの24-70mm F2.8Gが壊れてしまいまして、代わりに購入した新型のEタイプ大三元標準ズーム。
前モデルとは描写もちょっと違うけど、それよりも手ぶれ補正がついたことが大きい。
意外とこのクラスのレンズだと手ぶれ補正つきってまだ少ないんですよね(タムロンくらいか)。
手ぶれ補正なんてなくてもいいのではと思っていたのですが、使ってみて「いるわ」と考えを改めました。
もうね、ぜんぜん歩留まりが違う。テクノロジー最高!
旧型より一回りデカくなったのは大きなマイナスですが、それを差し引いてももう戻れません……。
Nikon 標準ズームレンズAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR フルサイズ対応
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2015/10/22
- メディア: 付属品
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5位:EnduranceExt(エクステンド)
もう何年もカメラバッグ沼にずぶずぶ入っていたのを一旦抜け出させてくれたのがこれ。
studio9の中原カメラマンが監修して制作された本当に使えるカメラバッグ。
何と言っても2気室構造が本当に便利で、ロールトップだったりMacBook Pro13インチが入るスペースがあったりと、よく考えられています。
お値段も14,800円とかなり良心的。
あまりにも気に入ったので、もっと大型のEnduranceの方も買ってしまいました。
そちらは年末の旅に役立ってくれましたが、さらにこれから機材に合わせて使っていくつもり。
Endurance カメラバッグ Ext(エクステンド) コンパクト&多機能 リュックタイプ (ブラック)
- 出版社/メーカー: ビーハーフ
- メディア: エレクトロニクス
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4位:MacBook Pro 13インチ
前に使っていたMacBookが、アップデートの途中で動かなくなってしまったため、泣く泣く買ったMacBook Pro 13インチ(その後、MacBookも修理に出して戻りました)。
一部で悪名高きタッチバーモデルですが、やっぱり初代MacBookよりはるかに快適ですね。
携帯性という点では及びませんが、性能には安心感があります。4K動画だって編集できる!
……正直、20万を楽に超える価格には真顔になりましたが、仕事道具なので妥協すべきではないと言い聞かせ、しばらくはこいつを働かせまくることにします。
3位:D810
それまで使っていたD800Eが三脚転倒のためマウントが歪んで(それでも一応撮れていたのはさすが)、修理の間どうしてもカメラが必要だったため仕方なく購入したD810。言わずと知れたニコンのミドルクラスフルサイズで、現在でも画質は最高峰。当時35万くらいしたけど、性能の割には安い……と思う。
D800Eの亜種くらいに考えていたのですが、使ってみてびっくり。ぜんぜん違う! 特にシャッターまわり、ショックがやたら軽減されていて、悩まされていた微ブレがぴたりとおさまりました。最高! お金は飛んでいったけど!
ちょっと待てばD850が出てたのに……と思わなくはないですが、まぁそれもどうせいずれ買うでしょう(!)し……。
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2014/07/17
- メディア: Camera
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2位:OM-D E-M1 MarkII
仕事道具として2017年もっともお世話になったといっても過言ではないカメラ。
静止画でも動画でも効く強力な手ぶれ補正に防塵防滴性能、まだちょっと不満はあるけど圧倒的に進化したAF、剛性が増した本体。高感度耐性が向上した画質。パナソニックには及ばないものの、4Kなどそれなりの性能を得た動画機能。何でも撮れる信頼性のかたまり!
取材の仕事でこいつの右に出るカメラはちょっと思いつきません。手持ち2秒が苦もなく撮れるカメラは唯一無二です。
今後も長く付き合っていくつもりです。
OLYMPUS ミラーレス一眼 OM-D E-M1 MarkII ボディー
- 出版社/メーカー: オリンパス
- 発売日: 2016/12/22
- メディア: エレクトロニクス
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1位:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
E-M1 MarkIIとセットで使っている高倍率ズームレンズが今年のベストバイ! おそろしいレンズです。マジで。このレンズのためにオリンパスを使っています。
これも仕事で使うのには最高の道具で、換算200mmまでカバーしながらF4通しで撮れるのは本当にありがたい。
E-M1 MarkIIは感覚的に前モデルより1段近く高感度が向上しているので、そう考えると前モデルに実質(?)F2.8通しのレンズをつけたともいえる(無茶苦茶な理屈ですが)。
高倍率ズームレンズらしからぬシャープな画質、しかも寄れる! レンズ単体としても十分な手ぶれ補正、爆速AF、防塵防滴性能まで備わって、とにかく怖いものなしのレンズなのです。
OLYMPUS マイクロフォーサーズレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
- 出版社/メーカー: オリンパス
- 発売日: 2016/11/18
- メディア: 付属品
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……ということで、やっぱりカメラ関係ばっかじゃねーか!
他ジャンルでも良いものはいっぱい買ったし、いっぱい失敗もしたし、とにかくお金がぜんぜんたまらなかったな~と感じる1年でした。
2018年も買ったものを積極的に記録していきます。
デジカメ用の外付けマイク「RODE VideoMic GO」購入! 録音できず初期不良か!?と思ったら違った
旅行で動画を撮ろう! どうせなら4Kで! と思い立ち、E-M1 mark2用に外付けマイクを買うことにしました。
いろいろ検討したのですが、
- コンパクト
- 悪目立ちしない
- バッテリーなど余計な荷物を増やしたくない
という点から「RODE VideoMic GO」に決定!
……“コンパクト”か? という疑問はありますが、それ言い出したらカメラ自体がでかいですし……。
パッケージはこんな感じ。今回はAmazonで購入。8000円くらいでした。もっといいやつになるとグッとお値段もサイズも上がるので、このへんが旅用としては無難かなーと思います。
サイドに何やらいろいろ書いてある。
裏側。
……まあいいでしょう!
内容物。本体、ケーブル、マニュアル。
実にシンプル。
ケーブルはカメラとマイクを接続するためのもの。
カメラのマイク端子に接続。マイク端子がないデジカメも多いので注意! エントリーモデルにはついてないことも多いです。
本体はストロボなんかと同じで、アクセサリーシューにくっつけます。
ケーブルのもう片方はここ。
グッと根元まで差し込むこと!
これで完成!
……のはずなんですが、試し撮りしてみると録音できていない。
あれー?
これはどっちが原因だ? カメラか、マイクか。
理由をはっきりさせるために別のカメラ、GH4にマイクを接続してみました。
……が、やはりダメ!
まったく音が録れない。
どうした!? まさか初期不良……。
Amazonって初期不良どうすればいいんだ? と調べて、RODEの公式サイトからカスタマー登録しようとしていたところで、何気なく、
このケーブルの端子を逆にして入れてみると、録れるようになりました。
端子って「カメラ側」とか「マイク側」とかあったの……?
よくわかりませんが、録れるようになったのでとりあえずはOK!
もし同じように初期不良か? と思った方がいたら試しに逆につけてみると改善するかも。
あとはもう、実店舗で実際に録れるか試してみてから買うとかですかね。
さて、E-M1 mark2のシネマ4K、どんな風に撮れるのか楽しみです。
【国内正規品】RODE ロード VideoMic GO コンデンサーマイク VMGO
- 出版社/メーカー: RODE
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さよなら、OM-D E-M1
ちょっと前にOM-D E-M1 mark IIを購入したことをちらっと書いたかと思うのですが、それ以降まったく使っていなかった先代E-M1を売却しました。
発売してからの4年間、あらゆる取材に力を発揮してくれた名機でした。お世話になりました。
当初は予備機として併用することも考えたのですが、いくつかの理由で手放すことにしました。
理由1:操作系統が微妙に変わっていて併用しにくい
基本的な操作系統は似ているのですが、レバーの方向が逆になっていたりと微妙なところが変更されていて、併用すると逆に混乱します。
オリンパスのメニューについてはネットで複雑怪奇とかいろいろディスられることが多いのですが、あのレバーシステムは秀逸だと思う。
理由2:バッテリーが変わった
これはポジティブな理由なんですけど、初代E-M1とmark IIではバッテリーが変更になったのです。
初代のバッテリーはmark IIには使えないし、逆も然り。
ミラーレスの弱点としてバッテリーのもちが悪いということがあって、それは初代E-M1でも同じでした。
それがmark IIになって体感的には1.5倍以上もつようになった感じ。これはすばらしい。
ただ、バッテリーの使い回しができないのであれば、初代をサブ機として運用するのは辛いです。バッテリーを2種類持ち歩くのはどう考えても非効率です。
理由3:12-100mm F4 が秀逸すぎる。
mark IIと時を同じくして12-100mm F4というレンズが発売されたのですが、まーこれが秀逸でしてね。
E-M1 mark IIは主に取材用なのですが、12-100mm F4があるとマジで2台持ちの必要がないんですよ。あらゆる状況に一本で対応できる。
これまでは高倍率ズームレンズといえばパナソニックの14-140mm F3.5-5.6を使っていて、これも良いレンズではあったのですが、やはり描写が不満だったり、望遠端の開放F値に不満があったりして、撮影環境が不安なときは12-35mm F2.8と35-100mm F2.8の2本を2台につけていったりしていたんですね。
ところが12-100mm F4だと開放F値も1段明るくなり、さらに描写も超弩級。E-M1 mark II自体が高感度にかなり強くなったこともあって、もはやF2.8の明るさがなくても何とかなってしまうのです。
これならサブ機はよほどのことがなければ持たなくていいな、という結論になりました。やっぱり2台持ちはめちゃくちゃかさばって邪魔ですしね……。
持つとしたら万が一のためのコンデジくらいでいいかな。
そんな感じで初代E-M1よ、さようなら!
次のオーナーのもとで活躍するんだぞ。
オリンパス 12-100mm F4 IS PRO レビュー - パーフェクトな性能! 取材用レンズとしての一つのゴール
各所で絶賛されているオリンパスのPROレンズ、12-100mm F4 IS PROを、OM-D E-M1 markIIと共に購入し、数ヶ月使用しました。
用途は主に取材仕事です。
すでに発表された当初にオリンパスプラザで触ってみて、「これはすごい」と思ったものですが、実際に使ってみると期待に違わずすさまじいレンズでした。
少なくとも取材用のレンズとしては一つのゴールですらあると感じています。
画質は低倍率高級ズームレンズ並み
撮り方が雑なのはさておき、テレ端、しかも開放から驚くべき解像感です。
これまで何本も高倍率ズームレンズを使ってきましたが、レベルが違う写りだと感じます。
等倍でもこれ。
ふつう、高倍率ズームレンズは画質に妥協して利便性をとるわけですが、こと12-100mm F4に関しては画質面での妥協がほとんどありません。
さすがに単焦点ほどの写りはないにしても、低倍率の高級ズームレンズを使っているような錯覚に陥ります。
必要なレンジをおさえた圧倒的な利便性
12-100mm というズームレンジは35mm換算で24-200mmとなります。
普通の高倍率ズームレンズはだいたい、28-300mmあたりのレンジが多いのですが、たいていの場合、取材では広角側は24mmが欲しくて、逆に望遠側は200mmあれば間に合います。
よって、12-100mm(35mm換算24-200mm)というレンジは無駄なく必要な焦点距離をおさえた絶妙な数字といえます。
これだけの幅があれば、1本であらゆる状況に対応できるため、レンズ交換する必要も2台持ちする必要もありません。
広角から、
望遠までどの焦点距離でも画質が破綻せず使えます。
通しF4は想像以上にメリットが大きい
本レンズはマイクロフォーサーズ規格の製品です。
E-M1 markIIはマイクロフォーサーズとしてはかなりの高感度画質を誇りますが、やはりフルサイズにくらべると劣ります。
そんな中、F4通しという開放F値のメリットはかなり大きいです。F4というと決して明るいレンズではありませんが、しかし高倍率ズームレンズとなると話は別。
というのも、ほとんどの高倍率ズームレンズのテレ端のF値は5.6だからです。
つまり、従来の高倍率ズームレンズにくらべて1段稼げるわけです。
高感度に余裕のないマイクロフォーサーズにはこれが重要。ISO6400だったところをISO3200で撮れる恩恵は大きいです。
また、ボケにくいマイクロフォーサーズでも100mm F4となるとそれなりにボケるのも嬉しいところ。
評判通りに強力な手ぶれ補正
手ぶれするほど暗い場所では三脚を使うのがセオリーですし、12-100mm は明るいレンズではないので、暗所での撮影は唯一のウィークポイントです。
ただし、レンズ単体ですさまじく強力な手ぶれ補正を備えているため、実際には想像以上にぶれを抑えることができます。
E-M1 markIIと合わせれば、シンクロ手ぶれ補正が発動し、その補正値は驚異の6.5段。
それは理論値だとしても、実際広角側なら1/5やそこらでは多少雑に撮ってもびくともしませんし、1秒手持ちなんかもいけます。
ただ、望遠側はやはりそれなりにシャッター速度を確保しないと厳しいですね。
【結論】高倍率ズームレンズの常識を破る高性能レンズ
これまでに使ってきたレンズの中でもトップクラスに満足度の高いレンズです。
取材用としてはこれ以上のレンズはないのではないかと思うほど(同じズームレンジで通し2.8が出たら……とは思うけど、さすがに画質がヤバイか)。
12-100mmのすごさをちょっとゲームに例えると、
レンズというのは、「画質」「携帯性」「機能性(手ぶれ補正とか、寄れるとか)」「ズームレンジ」の4つのパラメータで表せるんですね。
で、これらはステ振りみたいなもので、「画質」や「機能性」、「ズームレンジ」にポイントを振ると「携帯性」が落ちるし、逆に「携帯性」にポイントを振ると「画質」や「ズームレンジ」に振るポイントがなくなってしまうわけです。たとえば高倍率ズームレンズは「ズームレンジ」にがっつりポイントをステ振りし、「携帯性」と「機能性」はそこそこ、「画質」に振るポイントは残らなかった……みたいなイメージです。
- 通常の高倍率ズームレンズ
画質:★
携帯性:★★★
機能性:★★★
ズームレンジ:★★★★★
ところが、12-100mmは「ズームレンジ」と「機能性」にがっつりポイントを振って、「携帯性」にもそこそこ振ったのに、まだポイントが余っていて、それをぜんぶ「画質」にぶっこんだという感じのレンズなのです。
- 12-100mm F4
画質:★★★★
携帯性:★★
機能性:★★★★★
ズームレンジ:★★★★★
ステ振りがうまくいったということではなく、最初からポイントの合計値が他のレンズよりも多い……といえばすごさが伝わるでしょうか。
これから取材用のカメラやレンズの購入を検討するライターさんはラッキーです。なぜなら、もうレンズで迷う必要はないからです。
OLYMPUS マイクロフォーサーズレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
- 出版社/メーカー: オリンパス
- 発売日: 2016/11/18
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欲しいのはズームレンズでも単焦点レンズでもなく……
※画像と記事は一切関係ありません。
カメラの話なのですが、最近「ズームレンズいらなくない?」と思うんですよね。
そんなことを言うと、「やっぱ単焦点だよね!」という話になりそうなのですが、実はそういうわけでもないのです。
どういうことかというと、自分が日常使いや旅行などでベストだと思うカメラの条件が次のような感じ。
- できるだけ軽くかさばらない
- 旅先でレンズ交換はしたくないのでレンズは1本をつけっぱなし、または一体型のコンデジでいい
- かといってズームしたくないわけではないので、単焦点1本勝負はハードルが高い
- なるべくセンサーサイズが大きいほうがいい
- なるべく明るいレンズがいい
- 50mmは35mm換算でF2.8くらいのボケ量が欲しい
わがまま言うなや! と怒られそうな話ですが、こういうレンズ(カメラ)ってないのかなーと、探してみたのです。
その結果、
ない。
ということがわかりました。
まぁそりゃそうですよね。そんなレンズあったら全員買ってますもんね。
ただ、もうちょっと掘り下げて自己分析すると、おぼろげながら解決策が見えてきたのです。
欲しい焦点距離は2つだけだった
まず、自分の欲しい焦点距離です。
僕は自然なパースで切り取れる50mmが好きなのですが、たまに広角が欲しくなることもあります。
超広角とはいいませんが、旅行で記念撮影ができる28mmくらいが欲しい。
でも28mmでは接写でパースがつきすぎるので、やっぱり50mmもあった方がいい。
逆にいうと、それ以外はいらないな、と気づいたのです。
28mmと50mmだけでいい。
じゃあこの2本の単焦点を持って旅行に行けばいいかというと、レンズ交換したくないので、やっぱりズームがいい。
余談ですが、そう考えるとよくできてるなと思うのがiPhoneなんですよね。
iPhone7 Plusはレンズが2つついていて、それを切り替えることで換算28mmと56mmをチェンジしながら撮影できます。
記念撮影など万能に使える28mmと、28mmだとちょっと広すぎるなというときに使いやすい56mm。
さすがにAppleのチョイスはわかってますね。僕はごく普通の一般人なので、僕が使いやすいということは、世の中の大半の人が使いやすいと思う組み合わせなんじゃないでしょうか。
話がそれましたが、要するに28mmと50mm付近の画角を一つにまとめた明るいレンズが欲しいわけです。
それ以外の画角は不要なので、iPhoneのように切り替えられるだけでいい。28mmから50mmまでがシームレスにズームできる必要はないのです。
つまり、欲しいのはステップズームレンズというわけ。
……ただ、そういうレンズは僕が知る限り存在しないんですよね。
28mmをクロップして50mmにすればいいんじゃない?
それですっかり意気消沈していたのですが、ここでひらめきました。
クロップでいいんじゃない?
つまり、28mmのレンズを搭載していながら、それをボタンひとつで50mmにクロップできるような機能がついているカメラならいいんじゃないかというわけ。
28mmでF1.4~F1.7レベルの明るさがあれば、50mm相当にクロップしても、F2.8前後のボケ量が得られます。
やー! なんでこんなことに気づかなかったんだ!
ということで、さっそく調べてみました。
RICOH デジタルカメラ GRII APS-CサイズCMOSセンサー ローパスフィルタレス 175840
- 出版社/メーカー: リコー
- 発売日: 2015/07/17
- メディア: Camera
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まず、28mm単焦点といえばGR II。僕も前機種を持っていますが、こいつには35mm、47mmクロップ機能がついていて理想的です。
ただ、問題は画素数。クロップは要するにトリミングなので、28mmで1600万画素なら47mmで500万画素程度まで落ちます。
これはちょっと……うーん。
やっぱり現代の写真なので画素数はクロップ後も1200万画素くらい欲しい。
それからボケ量。28mmは換算値なので、実際の焦点距離は18mm程度。
つまり、18mm F2.8となります。これでは50mm F2.8にはほど遠い。
残念。
ライカ デジタルカメラ ライカQ(Typ 116) ブラック
- 出版社/メーカー: ライカ
- メディア: エレクトロニクス
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次にライカQ。50万円以上するクソ高いカメラですが、僕が思う条件を満たしているなら買うのもやぶさかではありません!
フルサイズで28mm F1.7、しかもライカレンズということで、申し分のないスペックです。ボケ量もギリギリOKとしましょう。
クロップ機能もついています。
ただ、2400万画素なので、50mm時の画素数は800万画素。
うーん……ちょっと前のiPhoneと同程度だから悪くない……悪くないけど、あと一歩!
これでもいいけど……うーん。50万円だからなぁ……。
SONY デジタルカメラ Cyber-shot RX1RM2 4240万画素 DSC-RX1RM2
- 出版社/メーカー: ソニー
- メディア: エレクトロニクス
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これが一番、求める条件に近いかもしれない。
ソニーのRX1RM2!
素の焦点距離が28mmじゃなくて35mmというところが気にかかるけど、50mm換算で2100万画素と十分。ボケ量も50mm時にF2.8程度で理想通りです!
28mmを妥協して35mmでOKなら、これでもう決まりじゃない? といったところ。
そういえば一つ前のRX1もちょっと画素数少ないくらいで同じレンズスペックだったなぁと思い、所有している妹に「くれ」とおねだりしたのですが、サクッと断られました……。
ということで、結論としては、
ライカQで画素数を妥協するか、RX1RM2で焦点距離を妥協するか、です。
もしくはマイクロフォーサイズあたりでレンズを2つ付けて切り替えられる変態機種か、なるべくコンパクトで28mmと50mmを切り替えられるだけのステップズーム搭載コンデジあたりが出てくれると理想!
カメラメーカーの皆さん、僕がライカに手を出してしまう前によろしくお願いします!